2020 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the immediate suppression mechanism of steroid pulse therapy mediated by innate immune cells
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18K08308
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
高橋 良 杏林大学, 医学部, 講師 (00317091)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ステロイドパルス療法 / 自然免疫細胞 / 炎症反応抑制 / 制御性T細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年から引き続き、研究協力者である杏林大学医学部皮膚科学教室の大山学教授、佐藤洋平医師の協力の元、ステロイドパルス療法を施行した円形脱毛症例患者より採血を行い、末梢血単核細胞及び血清の採取・保存を行った。 本年度は、ステロイドパルス療法によって末梢血T細胞の細胞障害機能がどの程度抑制されているかを確認するために、ステロイドパルス療法を行った円形脱毛症患者の末梢血T細胞からのサイトカイン産生を評価した。なお、本症例末梢血には毛包のTrichohyalin(TCHH)に対する抗原特異的に反応するT細胞の存在が報告されているので、本研究ではTCHH1~4のカスタムペプチドを合成後、これらのペプチドでT細胞を刺激し、抗原に反応して産生されるサイトカイン(インターフェロンγ、グランザイムB及びパーフォリン)をフローサイトメトリーで測定した。なお、T細胞の抗原特異的反応の比較対象として、汎T細胞活性化物質のフィトフェマグルチニンーP(Phytohemagglutinin-P: PHA-P)を使用した。 TCHH1~4ペプチド抗原に特異的に反応したT細胞からのインターフェロンγ産生をステロイドパルス療法前後で比較すると、治療後にCD3+CD8+T細胞、CD3+CD4+T細胞及びナチュラルキラーT細胞において減少傾向が見られた。一方、CD3+CD8+T細胞及びCD3+CD4+T細胞のグランザイムB及びパーフォリンの産生は、TCHH1~4ペプチド抗原刺激、PHA-P刺激の両者で低下した。なお、CD3+CD8+T細胞からのサイトカイン産生は、当初着目したCD161+分画からは殆ど見られ無かった。 以上の結果からステロイドパルス療法によってTCHH特異的細胞傷害性T細胞の頻度が低下し、更にT細胞全体におけるグランザイムB及びパーフォリン依存性の細胞障害活性が抑制されていることが示唆された。
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