2020 Fiscal Year Research-status Report
リンパ節間葉系間質細胞の生物学的特性解明と濾胞性リンパ腫薬物治療への応用
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18K08323
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
三浦 康生 藤田医科大学, 医学部, 教授 (70605146)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 間質細胞 / リンパ腫 / 腫瘍微小環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
リンパ腫病変の主座となるリンパ節には様々な免疫系細胞が存在している.それらには,細胞障害性T細胞(cytotoxic T lymphocyte, CTL),制御性T細胞(regulatory T cell, TREG),濾胞性ヘルパーT細胞(T follicular helper cell, Tfh),濾胞性樹状細胞(follicular dendritic cell, FDC)などが知られている.近年の研究によって,これらの細胞はリンパ腫細胞の生存や抗がん剤抵抗性に有利な腫瘍環境(tumor microenvironment)を構成していることが示されている.つまり,リンパ腫の病態には,リンパ腫細胞の遺伝子変化だけではなくリンパ腫細胞とその周囲環境との相互作用が関与している.本研究課題では,リンパ腫由来リンパ節に存在する間葉系間質細胞の特性を解析し,新たなリンパ腫治療戦略の基盤開発を視野においた検討を行う.リンパ腫組織からFACSソーティング法を用いてリンパ腫細胞を含むCD19陽性細胞集団を分離し,間葉系間質細胞を含むCD19陰性細胞集団とin vitroで共培養を行った.その結果,単独培養と比べてCD19陽性細胞集団の増幅が促進した.イムノブロット法やフローサイトメトリー法を用いてこの細胞集団の解析を行ったところ,生存に有利な分子シグナルに変化が観察された.以上の検討結果より,リンパ腫由来リンパ節組織に存在する間葉系間質細胞は,リンパ腫細胞の増幅を支持することが示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
設定した仮説の妥当性を支持する検証結果が得られた.
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Strategy for Future Research Activity |
当該年度に得られたデータをもとに,リンパ腫由来リンパ節組織に存在する間質細胞の産生因子を定量的PCR法やELISA法を用いて検討する.さらに,間質細胞に対する薬物刺激が及ぼす影響を検討することで,リンパ腫に対する間質細胞を標的とした薬物療法のrationaleを得る.
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Causes of Carryover |
研究代表者の研究環境に変化があった.研究環境を最適化し事業を遂行する.
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Research Products
(1 results)