2020 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of molecular mechanism by which PBK contributes to tumorigenesis in myeloma cells
Project/Area Number |
18K08342
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
太田 明伸 愛知医科大学, 医学部, 講師 (30438048)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武井 則雄 北海道大学, 医学研究院, 助教 (50523461)
花村 一朗 愛知医科大学, 医学部, 教授 (70440740)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 多発性骨髄腫 / PBK / 造腫瘍性 / 治療薬 / 分子病態 |
Outline of Annual Research Achievements |
背景:形質細胞性の難治性腫瘍である多発性骨髄腫(以下MM)の病態は多様であり、再発や難治性のMM患者を根治できる治療は無く、分子病態に基づく新たな治療戦略の構築が望まれている。代表者は、Interleukin-6(IL-6)に誘導される遺伝子の網羅的解析からPBKを見出し、その発現レベルがMM患者の予後不良因子であることを見出した。これまでに、MM細胞を用いてPBKの機能解析を行った研究は存在しない。そこで、本研究ではCRISPR/Cas9システムを利用したゲノム編集を行い、PBKがMMの悪性化に及ぼす影響を解析し、難治性MMに対する新しい治療戦略を開発することとした。
結果:代表者は、PBKの喪失がMM細胞の増殖能および造腫瘍性の低下をきたすことを発見した。また、PBKの発現はMM細胞の造腫瘍性とアポトーシス抵抗性に密接にかかわり、そのシグナル伝達機構にJAK-STATシグナル経路の関与が示唆された。興味深いことに、PBKの高発現は予後不良群であるt(4;14)を有するMM患者においても生存期間を有意に短縮させた。つまり、PBKはハイリスク因子と独立または協調する悪性化因子である可能性が考えられた。最後に、PBKに対する経口キナーゼ阻害剤OTS514の投与は、異種移植したヒトMM細胞株の腫瘍増殖を有意に抑制したことから、PBKはMMの新たな治療標的分子として有用である可能性が強く示唆された。
将来の展望:代表者は、本研究において分担研究者とともにPBKノックアウトマウスの樹立に成功した。今後は、ノックアウトマウスの表現型を解析し、生体内におけるPBKの機能解析をおこなう。さらに、PBKの機能を特異的に阻害する化合物の探索を行い、PBKを標的とした新しい分子標的薬の創出と抗骨髄腫薬としての導出を目指す。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] Identification of cisplatin-resistant factor by integration of transcriptomic and proteomic data using head and neck carcinoma cell lines2020
Author(s)
Inukai D, Nishimura K, Okamoto H, Sano R, Ueda H, Ota A, Karnan S, Hosokawa Y, Yoshikawa K, Suzuki S, Ueda R, Murotani K, Bradford CR, Ogawa T
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Journal Title
Nagoya J Med Sci.
Volume: 82(3)
Pages: 519-531
DOI
Peer Reviewed
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