2021 Fiscal Year Research-status Report
気道炎症におけるプロトン感知性受容体OGR1を介した新規吸入薬開発への挑戦
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18K08404
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
齋藤 悠 群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (80447268)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | プロトン / 炎症 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで、申請者らはプロトンを感知するG蛋白質共役受容体OGR1 ;Ovarian cancer G protein coupled Receptor 1を同定し、OGR1が酸性環境であ る気道炎症下で喘息の発症、進展にどのように関わっているのかを作成したOGR1欠損マウスを用いて追究し、気管支喘息における新規標的としてのOGR1の可能性を評価することを目的として研究を進めてきた。気道上皮細胞を直接傷害するハウスダストマイト懸濁液を麻酔下でマウスに点鼻し、(day0-2,day14-17)気管支喘息モデル を作成し た。最終ハウスダスト点鼻24時間後に傍気管リンパ節を採取し、樹状細胞の表面マーカーをmRNAレベルで解析したところ、OGR1欠損マウスで抗原提示に重要な役割を果たすCD86の発現が抑制されていることがわかった。このことにより、Th2系免疫機構にOGR1が関与している可能性が示唆され、樹状細胞に発現するOGR1が抗原提示能に関与している可能性があった。さらにOGR1がマクロファージにおける炎症性サイトカイン産生に関与している可能性があることがわかった。そのため気管支喘息だけではなく、マクロファージが病態に関与している急性肺傷害でもOGR1が関与していると考え、OGR1欠損マウスを用いて、急性肺障害モデルでも解析を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ感染症のため、子供の登園自粛、自宅待機などもあり、研究が遅延した。
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Strategy for Future Research Activity |
急性肺傷害モデル、気管支喘息に共通し、役割を果たしているマクロファージの機能に着目し、解析を進める。OGR1は炎症自体にどのように関与しているかを、塩酸投与急性肺傷害モデルでも解析していく。
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Causes of Carryover |
コロナ感染症流行のため、臨床業務が多忙となったこと、子供の登園自粛要請や濃厚接触者としての自宅待機期間があったことなどから、当初予定していた研究へのエフォートが十分にかけられなかった。そのため、研究計画が遅延してしまったため。翌年度に助成金を繰り越して、当初の予定であった研究を進めていく。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Influence of obesity in interstitial lung disease associated with anti-aminoacyl-tRNA synthetase antibodies.2022
Author(s)
Yamaguchi K, Fukushima Y, Yamaguchi A, Itai M, Shin Y, Uno S, Muto S, Kouno S, Tsurumaki H, Yatomi M, Aoki-Saito H, Hara K, Koga Y, Sunaga N, Endo Y, Motegi SI, Nakasatomi M, Sakairi T, Ikeuchi H, Hiromura K, Hisada T, Tsushima Y, Kuwana M, Maeno T.
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Journal Title
Respiratory Medicine
Volume: Mar;193
Pages: 106741.
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Metal-Stimulated Interleukin-6 Production Through a Proton-Sensing Receptor, Ovarian Cancer G Protein-Coupled Receptor 1, in Human Bronchial Smooth Muscle Cells: A Response Inhibited by Dexamethasone. Kadowaki M, Sato K, Kamio H, Kumagai M, Sato R, Nyui T, Umeda Y, Wase2021
Author(s)
Kadowaki M, Sato K, Kamio H, Kumagai M, Sato R, Nyui T, Umeda Y, Waseda Y, Anzai M, Aoki-Saito H, Koga Y, Hisada T, Tomura H, Okajima F, Ishizuka T.
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Journal Title
Journal of Inflammation Research
Volume: Dec 18;14
Pages: 7021-7034
DOI
Peer Reviewed / Open Access