2020 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of molecular mechanisms of synovitis and enthesitis using comprehensive transcriptome/epigenome analyses
Project/Area Number |
18K08405
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
池田 啓 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (10456014)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 裕史 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (00322024)
岩田 有史 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (90436353)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 関節リウマチ / 脊椎関節炎 / 滑膜炎 / 付着部炎 / 自然リンパ球 / ガンマデルタT細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
関節リウマチ(RA)および末梢型脊椎関節炎(SpA)患者計100名に関節エコーを実施し、40関節の滑膜炎、並びに32部位の付着部炎の半定量評価を実施した。さらに、それらの患者の末梢血における自然リンパ球(ILC)とその分画をフローサイトメトリーで同定し、また末梢血サイトカイン濃度を測定した。 関節エコー所見は、滑膜炎優位群と非優位群の2パターンに分かれた。末梢血ILC数は、滑膜炎非優位群で有意に高かったが、一方で血清サイトカインと関節エコー所見との関連は低かった。beta-defensinはSpAおよび乾癬の皮疹と強く相関した。滑膜炎優位群であることはメトトレキサートに対する治療反応性の最も強い予測因子であった。以上より、RA/SpA両者において、ILCが滑膜炎以外の病変と関連し、メトトレキサートは滑膜炎に対して有効であることが示唆された。 一方、マウスにおける抗コラーゲン抗体誘導性関節炎(CAIA)では、足部の軟部組織に炎症が惹起されているものの、アキレス腱付着部の炎症はほぼ認められなかった。また、フローサイトメトリーでは主要な目的であるILCやガンマデルタT細胞がほぼ同定されなかった。以上より、既報とは異なり、CAIAは滑膜炎を惹起するものの有意なアキレス腱は認められず、再現性の高い付着部炎モデルではないことが明らかとなった。また炎症が乏しい状態では、付着部のILCやガンマデルタT細胞は非常に少なく、フローサイトメトリーでの解析は困難であることが明らかとなった。
|