2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
18K08418
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
河野 肇 帝京大学, 医学部, 教授 (60585074)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本田 善一郎 お茶の水女子大学, 保健管理センター, 教授 (70238814)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 動脈硬化 / 尿酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
C57BL/6マウスにおいて、β-actinプロモータ下にウリカーゼを全身性に発現する2種類のウリカーゼTgマウス(ウリカーゼ細胞外放出型ss-UOX、ウリカーゼ細胞質発現型int-UOX)を作成した。ss-UOXTgマウスは血清中尿酸値が野生型に比較して低下していることを見 出している。また、高尿酸血症をきたすウリカーゼ欠失マウスを入手済みである。これらのウリカーゼTgマウスおよびウリカーゼ欠失マウスを動脈硬化モデルであるLDLR欠失マウスまたはApoE欠失マウスと交配することにより、すでに以下のマウスを作成済みである。ss-UOXTg LDL R-/-, int-UOXTg LDLR-/-, ss-UOXTg ApoE-/-, int-UOXTg ApoE-/-,UOX-/- LDLR-/-。これらのマウスに6週齢より高脂肪食を与え、22週齢に おいて大動脈洞及び大動脈の動脈硬化を病理学的に検討した。大動脈洞は8μm厚で切片を作成、10切片毎の動脈硬化巣を画像的に定量し、全体の動脈硬化巣の容積を推計した。大動脈は展開後、oil red O染色を施行。大動脈起始部~腎動脈分基部までの動脈硬化病変の占め る割合を測定した。いずれの動脈硬化モデルにおいても、ウリカーゼTgマウスにおいては、動脈硬化の減少が認められた。また、ウリカーゼ欠失マウスにおいては、コントロールと比較して動脈硬化に差は認められなかった。動脈硬化モデルマウスにアロプリノールを投与しての薬剤介入も行い、動脈硬化に改善を認めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通りに進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
ヒト末梢血単核球ならびにマウスin vivoにおける尿酸低下によるインフラマソーム活性化抑制作用・動脈硬化抑制作用がヒトにおいても再現されるかを検討する。本申請においては、および健常成人における血清尿酸値をプロベネシド投与により低下させた状態で末梢血単核球を分離し、コレステロール結晶に対するインフラマソーム活性化を検討する。具体的にはプロベネシド投与前および投与2-4週間後において末梢血単核球を単離し、LPSとコレステロール結晶にて刺激し、上清に放出されたIL-1βの変化を検討する。予備的な検討において数人の末梢血を検討したところ、いずれにおいてもプロベネシド投与後の血清尿酸値が減少した状態では、プロベネシド投与前と比較して末梢血単核球由来のIL-1β分泌の抑制が認められた。今後人数を増やして検討を行う。
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Causes of Carryover |
実験に使用する薬品の購入額が若干予定より少なかったため。
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