2020 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of an appropriate follow-up algorithm for HPV-infected men
Project/Area Number |
18K08427
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
市村 宏 金沢大学, 医学系, 特任教授 (10264756)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | HPV / 罹患率 / クリアランス / 性器 / 口腔 / 男性 / 性感染症 |
Outline of Annual Research Achievements |
背景:ヒトパピローマウイルス(HPV)感染症は、世界で最も一般的な性感染症(STI)であり、女性や男性にがんを引き起こす可能性がある。一部のHPV関連がんは、特に男性で増加している。我々は以前、男性のSTI患者において、口腔内のHPV感染率は性器よりも有意に低く(8.1%対29.3%)、これら2つの部位間のHPV遺伝子型の一致率は低いことを報告した。また、これらの部位の間では、HPV感染の獲得、持続、クリアランスが異なることが示唆された。本研究では、STIと診断された男性患者の口腔内、陰茎、尿道、尿などの性器におけるHPV感染の発生率とクリアランスを調査することを目的とした。 方法:この縦断的研究では、19~67 歳の男性 STI 患者 164 名を対象とした。患者は6か月ごとに診察を受けた(追跡期間の中央値、14.6か月)。 結果:高リスクHPV(hrHPV)の感染率は性器よりも口腔で高く(1,000人月あたり15.6 vs. 9.5、P = 0.004)、hrHPVが消失するまでの中央値は性器よりも口腔の方が早かった(6.2 vs. 11.3ヶ月、P = 0.001)。口腔と性器で同時に発生した型特異的HPV感染はみられなかった。陰茎、尿道、尿では、hrHPVの感染率は陰茎で最も高く(1000人月あたり、それぞれ8.1 vs. 3.1と0.8、P < 0.001)、クリアランスまでの期間の中央値は尿道で最も長かったが有意な差はなかった(それぞれ8.0、14.3、10.4カ月、P = 0.671)。 結論:男性STI患者のhrHPV感染率は高く、そのクリアランスは性器よりも口腔内で早かった。HPV感染はこの2つの部位で独立している可能性が示唆された。
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Research Products
(2 results)