2018 Fiscal Year Research-status Report
Determination of the colonization, pathogenesis, and antimicrobial resistance mechanisms in a zoonotic pathogen, Streptococcus canis strains
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18K08447
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
高橋 孝 北里大学, 感染制御科学府, 教授 (00292855)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 人獣共通感染症 / 細菌 / 定着因子 / 病原因子 / 薬剤耐性 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度において以下の研究内容を行い、その知見が得られたので報告する。 1.2015年に収集した犬レンサ球菌(Streptococcus canis, Sc)68株と2017年に収集した同117株を用いて、病原因子となるSc-origin M-like protein (SCM)遺伝子の保有状況とその全長塩基配列・アミノ配列を決定した。その結果、2015年収集株では70.6%(48/68)・2017年収集株では82.9%(97/117)の頻度でSCM遺伝子を保有していることが判明した。SCMアミノ配列のタイピングにより、シグナルペプチドの多様性も含めて9種のアレルタイプを認めた。2017年収集株におけるアレルタイプの分布として、タイプ1(48.4%)・2(16.5%)・4(15.5%)が多かった。2015年収集株では見られない新たなアレルタイプとなる5・6・7・9の存在が2017年収集株において見られた。本知見はScが保有するSCMの多様性を示唆している。人感染Sc株はアレルタイプ1を示した。 2.全ゲノム配列を用いて、2017年収集Sc20株でのCRISPRアレイ(type II-A CRISPR-Cas system)におけるリピート配列とスペーサー配列を決定した。スペーサー配列の多様性・時系列性に基づいてスペーサー遺伝子群を判定した。その結果、同遺伝子群は5群(A-E)に分類され、同遺伝子群C/EとSCMアレルタイプ1との有意な関連性を認めた。人感染Sc株は同遺伝子群Cに属した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度において計画した犬レンサ球菌が保有する病原因子に関する新たな知見やCRISPRアレイにおけるスペーサー遺伝子群別についての新たな知見が得られたため。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降において、犬レンサ球菌が保有する薬剤耐性機構・定着因子に関する解明を進めていく予定である。
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Research Products
(7 results)