2019 Fiscal Year Research-status Report
Determination of the colonization, pathogenesis, and antimicrobial resistance mechanisms in a zoonotic pathogen, Streptococcus canis strains
Project/Area Number |
18K08447
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
高橋 孝 北里大学, 感染制御科学府, 教授 (00292855)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 人獣共通感染症 / 細菌 / 定着因子 / 病原因子 / 薬剤耐性 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度において以下の研究成果が得られた。 1.2015年・2017年に収集した犬レンサ球菌(Streptococcus canis, Sc)185株を用いて、薬剤感受性試験とテトラサイクリン系・マクロライド/リンコマイシン系薬剤耐性(AMR)耐性遺伝子の検出を行った。 ①テトラサイクリン系・②マクロライド系・③リンコマイシン系AMR率が、①2015年:22.1%⇒2017年:41.0%・②2015年:5.9%⇒2017年:18.8%・③2015年:5.9%⇒2017年:17.1%へと増加していた。2017年収集株ではテトラサイクリン系・マクロライド/リンコマイシン系AMR遺伝子の検出と皮膚領域/開放膿との関連性を認めた。 2.上記185株の薬剤感受性結果より、キノロン系・LVFXのMIC値(μg/mL)が1以上を示す菌株を抽出した。さらなる薬剤感受性試験として、LVFX ・CPFX・NFLX・MFLX のEtestへ同抽出株を供した。LVFXのMIC値が1を超え、CPFXのMIC値が2以上を呈した株をキノロン系非感性株とした。菌体DNA合成酵素となるgyrA・gyrB・parC・parE塩基配列の中で、キノロン耐性決定領域(QRDR)におけるアミノ酸変異を確認した。Scが保有するM-like protein (SCM)アレル型・sequence type (ST)・上記AMR遺伝子と同非感性株との関連性も解析した。 同非感性株は13株(7.0%)あり、MIC高値7株(3.8%)とMIC低値6株(3.2%)に分かれた。同非感性株はgyrA/QRDRでのSer81アミノ酸変異やparC/QRDRでのSer67/Asp71アミノ酸変異を有しており、SCMアレル2型・ST46といったクローンが多く、テトラサイクリン系・マクロライド/リンコマイシン系AMR遺伝子も有していた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度において計画した犬レンサ球菌が保有する薬剤耐性および同機序に関する新たな知見が得られたため。特に、キノロン系薬非感受性株とその耐性機序についての成果は学術的意義を有している。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度において、犬レンサ球菌が保有する宿主細胞への侵入能および人工物接着でのバイオフィルム形成能と各々の機序に関して実施する予定である。
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Research Products
(8 results)