2020 Fiscal Year Research-status Report
ヘルペスウィルス再活性化による抗腫瘍効果の機序とその最適化点の解明
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18K08459
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
瀬尾 幸子 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (60401121)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ウィルス感染症 / 造血幹細胞移植 |
Outline of Annual Research Achievements |
サイトメガロウィルス再活性化と造血幹細胞移植後の再発抑制効果に関する研究は、世界中から報告があるが、その機序に関しては未だ明らかになっていない。サイトメガロウィルス特異的T細胞、NK細胞、γδT細胞などが関与しているとの報告もあるが、各種細胞分画に関して、系統だって解析された研究は未だない。本研究では、サイトメガロウィルスによる抗腫瘍効果の担い手がどの細胞分画であるのかを明らかにすることを目的としている。造血幹細胞移植予定の患者を対象として、移植前1回と移植後60日まで毎週血液を採取し、定量PCR検査にてサイトメガロウィルス再活性化の有無を調べた。近年、サイトメガロウィルス再活性化予防のため、抗ウィルス剤投与が行われる症例が多くなったこともあり、再活性化する症例の頻度が低下し、解析対象となる症例収集にやや時間がかかっている。今年度は新たな研究協力施設を加えることにより、登録症例数の増加を図った。現在、再活性化症例およびコントロールの血液細胞を用いて、FACS解析にて各種細胞分画(CD4陽性細胞、CD8陽性細胞、CMV特異的CD4細胞、CMV特異的CD8細胞、制御性T細胞、NKT細胞、NK細胞)の解析を行っている。詳細な細胞分画解析のため、解析パターン決定に時間を要した。現在、解析結果を蓄積しているが、細胞数の少ない分画ではばらつきが大きいため、統計解析までもう少し症例蓄積が必要であると考える。サイトカイン測定も現在解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究期間中に所属変更があり、研究がなかなか開始できず遅れてしまった。また、移植時のCMV予防が汎用されてきており、CMV再活性化例が予想より低下しており、検体収集に時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
再活性化症例およびコントロールにおける細胞分画の解析および、サイトカインの解析を追加し、解析結果をまとめていく。さらに論文化を進める予定である。
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Causes of Carryover |
本年度、サイトメガロウィルス再活性化症例の解析に必要な症例数を集めるのに時間を要したため、最終解析が遅れてしまっている。次年度は再活性化症例に対する細胞分画の解析および、サイトカインの解析を追加し、統計解析ができるまで増やす予定である。
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