2018 Fiscal Year Research-status Report
2型糖尿病における遺伝子・環境相互連関情報ネットワークの解明
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18K08493
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
馬場谷 成 近畿大学, 医学部, 講師 (10449837)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池上 博司 近畿大学, 医学部, 教授 (20221062)
川畑 由美子 近畿大学, 医学部, 准教授 (80423185)
能宗 伸輔 近畿大学, 医学部, 講師 (90460849)
廣峰 義久 近畿大学, 医学部, 講師 (30460851)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | NSYマウス / 2型糖尿病 / 疾患感受性遺伝子 |
Outline of Annual Research Achievements |
糖尿病を発症するマウス(NSY)の糖尿病感受性遺伝子を有する染色体を、非糖尿病マウス(C3H)へ導入した系統であるコンソミックマウス/コンジェニックマウスの作製により、糖尿病および糖尿病関連形質の疾患感受性領域を特定の染色体/領域に絞り込んできた(Babaya N et al., BMC Genet 2014、Babaya N et al., J Diabetes Res 2013、Babaya N et al., Diabetologia 2010、Babaya N et al., Biochem Biophys Res Commun 2005)。 今年度は、14番染色体コンジェニック・コンソミック系統の表現型解析が終了し、ストレプトゾトシン感受性(膵β細胞の脆弱性)領域が14番染色体のテロメア側に存在することを報告した(Babaya N et al., Int J Endocrinol 2018)。 また、NSYマウスとは異なる系統(A/J、SM系統)のコンジェニックマウスを用いて、ストレプトゾトシン感受性に関しての遺伝子同定をおこなった。この結果、NSYマウスと同様に別系統のマウスにおいても11番染色体上にストレプトゾトシン感受性領域が存在することが明らかとなった(Maegawa T, Babaya N, et al., Mamm Genome 2018)。 ヒトにおいては2型糖尿病患者の表現型パネル作成を行っているが、その過程で特異な表現型をもつ個人を1例同定し、遺伝子解析を行い報告した(Babaya N, et al., J Endocr Soc 2018)。これまで実験動物においてのみ証明されているIRS2遺伝子の糖尿病に対する影響が、ヒトにおいても関与している可能性を示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新たなコンジェニック系統の育種とともに、既に樹立済みのコンジェニック系統の表現型解析をすすめている。また、ヒトにおいては2型糖尿病患者の表現型パネル作成を行っているが、その過程で特異な表現型をもつ個人を同定し論文報告を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
モデル動物の育種を継続しながら、これまでに準備したマウスの表現型解析をさらに推進する。また、ヒトにおいては2型糖尿病患者の表現型パネル作成を継続する。
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Research Products
(5 results)