2018 Fiscal Year Research-status Report
次世代シーケンス技術を用いた、若年発症糖尿病の新規原因遺伝子解明
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18K08509
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 大祐 京都大学, 医学研究科, 助教 (50582904)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 糖尿病 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに、35歳未満での若年発症糖尿病患者(自己免疫性1型糖尿病を除く)54名および、その親族のDNA検体を採取した(2018年度も7名およびその親族の検体を採取した)。 このうち、30歳未満発症・肥満歴無しの患者を優先して解析することとした。 まず、既知MODY(家族族性若年性糖尿病)の原因変異(HNF4A, GCK, HNF1A, PDX1, HNF1B, NEUROD1遺伝子変異)をサンガーシーケンスにて検討した。サンガーシーケンスにてMODYと診断された例については症例報告をすでに論文化している。そして、原因変異が存在しない11名につき、全エクソンシーケンスを行った。 そして、ゲノムデータベース(1000 genomes, Human Genetic Variation Database 双方)にてアレル頻度が0.01未満であり、in silico解析にて疾患発症原因となる可能性が高い変異(SNPEff; HIGH or MODERATE かつ CADD [Combined Annotation Dependent Depletion] score [PHRED] 20以上)を抽出した。 結果、単一遺伝子糖尿病との関連が知られている35遺伝子に、計5個の変異が3名に見いだされた(患者1; WFS1遺伝子K193del変異, 患者2; X遺伝子変異[転写因子], 患者3; HNF1A遺伝子G191D変異, GLIS3遺伝子Q450H変異, CFTR遺伝子A399V変異 いずれもHeterozygote)。うち2つ(WFS1遺伝子変異, X遺伝子変異)については、家系の若年発症糖尿病患者において同一変異が共有されていることなどから、変異が患者において糖尿病発症原因となっている可能性が示唆された。 新規の単一遺伝子糖尿病原因変異の同定につながる可能性がある成果であると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
若年発症糖尿病患者ゲノムDNAの解析を行い、糖尿病原因変異候補の絞り込みを行うステップまで進捗しており、当初の予定どおり進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
糖尿病患者において同定された遺伝子変異につき、変異遺伝子を発現するプラスミドベクターを作成し、細胞内にて発現することで機能解析(転写因子であれば、レポーターアッセイ)を計画している。また、家系のDNAが取得可能な例に関しては可能な限り取得し、変異の有無を検討する予定である。 さらに、これまでの全エクソンシーケンスにおいて見いだされた変異のうち、糖尿病との関連が全く未知なものについても、in silicoの解析および家系解析にて優先順位をつけ、機能解析を検討する予定である。
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Research Products
(4 results)