2018 Fiscal Year Research-status Report
Novel therapy for obesity and diabetes through intestinal bile acid metabolism
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18K08526
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
入江 潤一郎 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (70306687)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 腸内細菌 / 胆汁酸 / メタボリックシンドローム |
Outline of Annual Research Achievements |
4-5週令の雄性C57BL/6Jマウスを通常食を与える群、高脂肪食を与える群、高脂肪食または通常食に胆汁酸吸着剤を混餌し与える群、胆汁酸を混餌し与える群に割り付け、比較検討を行った。体重の増加は高脂肪食群で最も大きく、一方で摂餌量は高脂肪食群では少なかった。胆汁酸吸着剤混餌投与群では、摂餌量は高脂肪食群と差異を認めなかったが、体重の増加は高脂肪食群に比較して少なかった。内臓脂肪量も高脂肪食群で最も多く、胆汁酸吸着剤混餌投与群、および胆汁酸混餌投与群では少なかった。空腹時血糖値は高脂肪食群で高値となり、胆汁酸吸着剤や胆汁酸の混餌により低下を認めた。糖負荷検査では、空腹時血糖値と一致して、高脂肪食群で耐糖能の悪化が顕著に認められ、胆汁酸吸着剤または胆汁酸混餌投与群では改善が認められた。インスリン負荷試験では、高脂肪食群で最もインスリン抵抗性の悪化が認められ、胆汁酸吸着剤または胆汁酸混餌投与群ではインスリン抵抗性の改善が観察された。腸管バリア機能においては、高脂肪食群で最も低下が認められ、胆汁酸吸着剤混餌投与群により腸管バリア機能低下の軽減が認められた。本変化はエンドトキシン濃度の変化と一致していた。腸管の遺伝子発現の検討からは、高脂肪食群で炎症細胞マーカーの遺伝子発現亢進、腸管バリア蛋白の遺伝子発現低下を認め、胆汁酸吸着剤混餌投与群では、炎症細胞マーカー・炎症性サイトカインなどの遺伝子発現亢進は軽減が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予備検討で予測されていた通り、高脂肪食により腸管バリア機能と耐糖能の低下が確認され、さらに腸管内胆汁酸を減らすことでによりバリア機能と耐糖能の低下は軽減された。本変化は組織学的所見とも合致しており、本機序の解明を次年度以降進めていく。
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Strategy for Future Research Activity |
C57BL/6Jマウスに通常食を与える群、高脂肪食を与える群、高脂肪食または通常食に胆汁酸吸着剤を混餌し与える群、高脂肪食または通常食に胆汁酸を混餌し与える群を作成し、これらのマウスの腸内細菌叢の網羅的解析(メタ16s解析)を次世代シークエンサーを用いて行い、各群間で増減する腸内細菌の同定を行う。また腸管内代謝産物を網羅的にメタボローム解析で検討し、各群間で差を認める代謝産物を明らかとする。 上記の検討から同定される腸内細菌種および腸管内代謝産物のうち、高脂肪食と胆汁酸の投与で同様に変化する菌種と代謝産物を同定する。さらにその細菌および代謝産物のうち、胆汁酸吸着剤の投与により胆汁酸投与群と逆の動態を示す腸内細菌および腸管内代謝産物を抽出・同定し、その細菌種株および代謝産物を、腸管培養細胞株に与え腸管バリア機能および腸管細胞の遺伝子発現への影響をin vitroで検討する。
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Research Products
(19 results)