2018 Fiscal Year Research-status Report
GLP-1 receptor expression in cancer cells
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18K08532
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
野見山 崇 福岡大学, 医学部, 准教授 (10532559)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 前立腺癌 / GLP-1受容体 / 細胞周期 / p27Kip1 / SKP2 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はヒト前立腺癌組織において、GLP-1受容体発現が癌進展度を示すGleason scoreと逆相関することを、免疫染色を用いて見出した。レンチウイルスを用いて、内因性のGLP-1受容体発現を認めない前立腺癌細胞株ALVA-41細胞にGLP-1受容体を強制発現させたところ、GLP-1受容体作動薬により細胞内cAMP濃度が上昇し、機能していることがわかった。強制発現されたGLP-1受容体はALVA-41細胞の細胞増殖を抑制するが、アポトーシスは誘導しなかった。また、GLP-1受容体作動薬は用量依存性に細胞増殖を有意に抑制していた。細胞周期を検討したところ、GLP-1受容体を発現させそれを刺激することによって、G1期からS期への移行が抑制されていることが分かった。細胞周期を制御する因子を検討したところ、SKP2の遺伝子発現が抑制されることで、p27Kip1という細胞周期の抑制因子が上昇しているとともに、細胞周期の促進因子であるCyclin D1の発現も抑制され、Rbタンパクのリン酸化が抑制されてG1アレストが惹起されていることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
細胞周期に着目した検討が順調に進行し、in vitroの検討が計画以上にスムーズに進んだため。
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Strategy for Future Research Activity |
現在in vivoの検討を計画している。Xenograftモデルを用いてGLP-1受容体を強制発現させたALVA-41とコントロールベクターをトランスフェクションしたALVA-41において、GLP-1受容体作動薬の癌抑制作用を検討する。
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