2020 Fiscal Year Annual Research Report
Analyses of SOX17 expression in gall bladders of biliary atresia patients
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18K08547
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
青井 重善 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (90308669)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 真弓 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10380453)
古川 泰三 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20515291)
田尻 達郎 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80304806)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 胆道閉鎖症 / sox17 / sox9 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、連携研究者である金井らのグループにより、胎仔期の胆道形成において重要な因子であるSox17の発現が低下したマウスが胆道閉鎖症に類似した表現型を示すことから、胆道閉鎖症発症の原因としての研究が進められている。このマウスの胆道系の異常は、発生における遺伝子発現異常による臓器の形成異常としてのみではなく、炎症の所見として認められることが特徴的である。 本研究では胆道系のSox17遺伝子発現異常が胆道閉鎖症発症に至る機序の検証のため、Sox17ハプロ不全マウスに認められる現象がヒト胆道閉鎖症において共通して特異的に認められることを証明し、さらに、この現象の詳細な解析および臨床経過との比較により、ヒト胆道閉鎖症進行の病態の解明を行うことを目的とした。 ヒト胆道閉鎖症の手術時の切除胆嚢標本のSox17、Sox9の免疫染色を行い、その傾向を他疾患の切除胆嚢標本と比較した。胆道閉鎖症の胆嚢上皮のSOX17の染色性は他疾患の胆嚢上皮と比較して低下傾向にあり、染色性が認められる場合でも、上皮の脱落がみられる部位の周囲では発現の低下が認められた。このほか、胆道閉鎖症においては、胆嚢近位測を優位にPBG(peribiliary glands)の増生が認められており、これもSox17ハプロ不全マウスと共通する結果であった。これらの結果は論文発表されている。
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