2019 Fiscal Year Research-status Report
Significance of RNA editing for development of peritoneal metastasis of gastric cancer
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18K08566
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
沖上 正人 三重大学, 医学系研究科, リサーチアソシエイト (90722596)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
問山 裕二 三重大学, 医学系研究科, 准教授 (00422824)
奥川 喜永 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (30555545)
安田 裕美 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (60586767)
吉山 繁幸 三重大学, 医学系研究科, リサーチアソシエイト (60444436)
大井 正貴 三重大学, 医学部附属病院, 准教授 (40418752)
楠 正人 三重大学, 医学系研究科, 寄附講座大学教員 (50192026)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 胃癌 / 腹膜播種 / RNA修飾 |
Outline of Annual Research Achievements |
RNA editingの癌化における機序が近年、解明されつつあり、RNA editingは翻訳蛋白の機能変化のみならず、非翻訳RNA領域においても、その発現変容に深く関わることが明らかとなってきている。また癌転移形成には、癌細胞原発巣からの遊離、転移巣での接着、浸潤と生着、増殖、血管新生の各過程に多数の転移促進・抑制分子群が関与している。これには癌細胞側と転移臓器側の複合的要素が関与している可能性が想定されるが、癌細胞側の因子のみを考慮しても細胞接着・運動能や増殖能等の原発巣癌細胞自身のcharacterのみならず、原発巣から転移臓器で生着するまでの経過の中で、癌細胞自身がEMTからMETのようなdrasticな適応性変化を呈している可能性もある(Hur K, Gut 2013)。本研究では、同時性腹膜播種を認めた原発巣と、同一患者の播種巣、腹膜播種を認めなかったほぼ同一深達度の原発巣、そして健常粘膜の4群間のsequenceを行うことで、様々な観点からの腹膜播種関連候補RNA editing sitesの同定を行う。さらに原発組織、播種組織と同一患者の血清を利用して、原発腫瘍、血清ともにsequenceすることで、胃癌分泌血清biomarkerを同定することは、本研究の斬新的な点と言える。また治療への応用を考慮した腹膜播種進展機序解明を行う点は、学術的にも意義深いものであり、胃癌腹膜播種根絶への試金石ともなりうる治療戦略につながる可能性があり、腹膜播種転移に苦しむ胃癌患者に対する臨床的償却に直結した研究を遂行する。本年度は、前年度に抽出したRNA検体を用いて候補となりうる遺伝子のRNA修飾の程度をEWSS-qPCRで測定し、その臨床的意義を探索したほか、RNA修飾を調節する分子の発現解析も行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
臨床検体からもRNAやDNA抽出にやや時間を要したほか、RNA修飾の測定系に調整を要したため
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、本年度測定したものの中から、臨床的意義のありそうなものや腹膜播種進展と相関を示した候補の測定をより多数検体で継続するほか、その機能的意義の解明をIn vitroやIn vivoの実験系で証明する。
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Causes of Carryover |
やや研究計画に遅れが生じたため次年度使用額が生じた。今後は、本年度測定したものの中から、臨床的意義のありそうなものや腹膜播種進展と相関を示した候補の測定をより多数検体で継続するほか、その機能的意義の解明をIn vitroやIn vivoの実験系で証明する。
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