2023 Fiscal Year Research-status Report
Elucidating of Molecular Mechanisms of Heterogeneity in Triple Negative Breast Cancer and Development of Novel Therapeutics
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18K08576
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Research Institution | Japanese Foundation for Cancer Research |
Principal Investigator |
山下 奈真 公益財団法人がん研究会, 有明病院 乳腺外科, 医長 (60608967)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳永 えり子 独立行政法人国立病院機構(九州がんセンター臨床研究センター), その他部局等, 乳腺科部長 (50325453)
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Project Period (FY) |
2022-11-15 – 2025-03-31
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Keywords | トリプルネガテイブ乳癌 / MUC1-C / 癌幹細胞性 / 薬剤耐性 / インターフェロン経路 / DNA傷害耐性 / 免疫回避 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)TNBCにおける癌幹細胞性:海外における研究滞在の実績等を踏まえ、TNBCにおける癌幹細胞性を規定する因子を探索した結果、糖蛋白であるムチン1のC末端(MUC1-C)が非常に重要な役割を果たしていることを発見した。MUC1のN末端はがん化に伴いsheddingを受けて血清中に放出され、乳癌の腫瘍マーカーCA15-3として長らく臨床現場で用いられている。一方でC末端は癌細胞に残り、様々なシグナル制御に関わる。TNBCの細胞株を用いたsphereの継代実験において、MUC1-Cはsphere形成能、免疫不全マウスにおける腫瘍形成能を制御していることを発表した。さらにMUC1-Cは継代sphereで解糖系を促進することにより癌幹細胞性を維持していることを発表した。 (2)TNBCにおける薬剤抵抗性・免疫回避:海外における研究滞在の実績等を踏まえ、TNBCにおけるMUC1-Cと薬剤抵抗性の関連性について探索したところ、MUC1-CはTNBC細胞株においてインターフェロン経路を強く制御することが判明した。MUC1-Cは細胞質内核酸センサーであるRIG-I、MDA-5、cGAS、STINGを制御する結果、癌細胞における慢性的Type-Iインターフェロン分泌を亢進する。結果、paracrine,autocrineによりインターフェロン経路の下流因子の転写制御が起こる。転写が更新する因子はDNA傷害耐性・免疫回避に関連する因子として知られる遺伝子群が特異的に発現増加していることが判明した。さらに、Type-IIインターフェロン経路のエフェクター因子であるPD-L1、COX2、IDO1の発現を制御することにより、局所免疫の回避を引き起こしていることが判明した。 以上よりMUC1-C阻害により、TNBCにおける癌幹細胞性、薬剤耐性、免疫回避を克服できる可能性があることを報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
TNBCの中でも化学療法感受性が低いsubgroupを把握し、特異的な分子標的の同定、新しい化学療法レジメンの模索が重要な課題である。実際の臨床の現場においても、急速な病気の進行を呈する非常に予後不良のTNBCだけでなく、術後補助化学療法なしでも再発せず、長期予後良好な症例も多く経験する。従って、TNBCの多様性について、その分子機序を解明し、予後不良・良好の鑑別に役立つ因子を同定し、予後不良な群に関しては、今後の治療に結びつく標的分子を解明することは非常に重要である。 本研究ではTNBCの癌幹細胞性、薬剤耐性、免疫回避の背景に潜む重要な因子としてMUC1-Cが肝要であることを示すことができ、研究計画は概ね順調に進んでいると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は当院の豊富な臨床検体を用いて、TNBC症例においてMUC1-Cがどの様な臨床的意義を持つか再検証する。免疫染色によるMUC1-Cの染色と予後や免疫チェックポイント阻害剤を含めた抗腫瘍薬への反応性がどの様に関与するか検証する。更にTNBCの臨床検体からオルガノイド、PDXモデルを作成し、 scRNAseq、プロテオミクス、メタボローム解析を通じて、TNBCの癌幹細胞性・薬剤耐性・免疫回避との関連性を検証、および癌幹細胞を標的とした治療法の開発に取り組む。現在、米国Dana-Farber Cancer InstituteのKufe Labと共同し、MUC1-C阻害剤の開発を行っている。
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Causes of Carryover |
留学先から帰国し、研究室での研究開始環境を整えるのに時間がかかったため、一部助成金しようを次年度に繰り越した。次年度は研究計画に従い、臨床検体の免疫染色、オルガノイド、PDXモデルを用いた研究に助成金を用いる予定である。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] MUC1-C Is a Common Driver of Acquired Osimertinib Resistance in NSCLC2024
Author(s)
Haratake Naoki、Ozawa Hiroki、Morimoto Yoshihiro、Yamashita Nami、Daimon Tatsuaki、Bhattacharya Atrayee、Wang Keyi、Nakashoji Ayako、Isozaki Hideko、Shimokawa Mototsugu、Kikutake Chie、Suyama Mikita、Hashinokuchi Asato、Takada Kazuki、Takenaka Tomoyoshi、Yoshizumi Tomoharu、Mitsudomi Tetsuya、Hata Aaron N.、Kufe Donald
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Journal Title
Journal of Thoracic Oncology
Volume: 19
Pages: 434~450
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Presentation] MUC1-C INTEGRATES CHRONIC ACTIVATION OF INTERFERON PATHWAYS WITH CHROMATIN REMODELING IN TREATMENT RESISTANCE OF TRIPLE-NEGATIVE BREAST CANCER2023
Author(s)
Yamashita N, Morimoto Y, Fushimi A, Bhattacharya A, Inoue Y, Daimon T, Haratake N, Hu Q, Liu T, Withers H, Liu S, Shapiro GI, Yoshizumi T, Ueno T, S Ohno, Long MD, Kufe D.
Organizer
San Antonio Breast Cancer Symposium 2023
Int'l Joint Research