2019 Fiscal Year Research-status Report
Non operative approach for breast cancer by therapy-induced tumor dormancy
Project/Area Number |
18K08585
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Research Institution | Department of Clinical Research, National Hospital Organization Kure Medical Center |
Principal Investigator |
重松 英朗 独立行政法人国立病院機構(呉医療センター臨床研究部), その他部局等, その他 (40543707)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾崎 慎治 独立行政法人国立病院機構(呉医療センター臨床研究部), その他部局等, その他 (10558266)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 乳癌 / 腫瘍微小環境 / 腫瘍免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、乳癌薬物療法によるdormancy導入の機序解明を目的として、薬物療法によるepigenetic変化やtumor microenvironmentへの影響を検討中である。 術前化学療法後の手術標本にて癌遺残を認めた(non pCR症例)にも関わらず再発を認めない乳癌はdormancy導入された可能性があるものと仮定し、再発症例と無再発症例におけるバイオマーカーの発現を比較検討中である。 現在、2006年5月から2016年12月までに当院にて術前化学療法後に根治手術が施行された早期乳癌のうちnon pCRと判定された115症例を対象に、術前化学療法前後の末梢血の好中球/リンパ球比(NLR)、乳癌術前化学療法施行前後の乳癌組織における腫瘍免疫細胞浸潤(PD-L1発現の半定量的染色評価)、炎症細胞浸潤(tumor associated macrophageの評価としてCD163の半定量的染色評価)および血管新生を評価中である。 全サブタイプを対象とした検討においてNLR高値と予後に有意な相関を認めなかった(高値 vs. 低値; 5年RFS 81.1% vs. 75.7%, p value = 0.89, 5年OS 82.3% vs. 94.7%, p = 0.73)。乳癌サブタイプ毎の検討では、TNBC(20例)ではNLR高値は有意な予後不良因子として認めた(高値 vs. 低値; 5年RFS 44.4% vs. 100%, p value = 0.0017, 5年OS 44.4% vs. 100%, p = 0.049)が、non TNBCにおいてはNLR高値は有意な予後因子として認められなかった。今回のnon pCR乳癌を対象とした研究において、NLR高値はTNBCの有意な予後不良因子となる可能性が示唆された。これらの臨床データと腫瘍環境因子マーカーの発現について予後良好となる因子を同定し、dormancy導入となる標的因子を明らかとする予定です。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究対象となる検体の選別および検査方法は確定している。 現在、バイオマーカーの評価作業中である。 臨床データはそろっている状態であり、バイオマーカー結果を解析予定する。
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Strategy for Future Research Activity |
現在の作業を引き続き遂行する。
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Causes of Carryover |
試薬使用量が予想よりも少なく余剰金が発生しました。 標本追加を行い、研究費を適正使用いたします。
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