2019 Fiscal Year Research-status Report
Development of a direct reprogramming method from venous endothelial cells to lymphatic endothelial cells
Project/Area Number |
18K08586
|
Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
平田 哲 旭川医科大学, 大学病院, 教授 (80199067)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齊藤 幸裕 旭川医科大学, 医学部, 准教授 (80540583)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | リンパ管内皮細胞 / 血管内皮細胞 / ダイレクト・リプログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
1、これまでに報告のある遺伝子情報からProx1およびVEGFR3のPCRプライマーを作成し、ヒトリンパ管内皮細胞から抽出したcDNAをテンプレートとしてPCRを施行し、Prox1、VEGFR3のPCRフラグメントを電気泳動ゲルから抽出した。2,抽出したPCRフラグメントをpcDNA3過剰発現ベクターに組み込み、Prox1およびVEGFR3の過剰発現ベクターのコンストラクトを作成した。3、作成した過剰発現ベクターをシークエンスし、Prox1及びVEGFR3が確実に組み込まれていることを確認した。4、機能を持たいない培養細胞系であるBHK-21に過剰発現ベクターを遺伝子導入し、cDNAを抽出後PCRを施行し、mRNAレベルでProx1およびVEGFR3が発現していることを確認した。5、同様に免疫染色にてProx1およびVEGFR3がそれぞれ発現していることをタンパクレベルで確認した。6、Prox1は核内に、VEGFR3は細胞全体(細胞膜上)に発現していることを確認した。これはこれまでの報告と矛盾しない内容であり、正しい機能を有した過剰発現ベクターであることが確認できた。7、ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)に以下の4群で遺伝子導入した(n=4);1)コントロール群(EGFP遺伝子導入)、2)Prox1群(Prox1過剰発現ベクター遺伝子導入)3)VEGFR3群(VEGFR3過剰発現ベクター遺伝子導入)、4)Prox1+VEGFR3群(Prox1およびVEGFR3過剰発現ベクター遺伝子導入)。遺伝子導入はリポフェクション法で実施した。8、遺伝子導入後24時間後に細胞を回収し、cDNAを作成した。 今後、HUVECがリンパ管内皮細胞の性質を獲得したかreal time PCRを実施し確認していく。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
全体として順調であるが、新型コロナウイルスの発生により現在研究活動が大学の指導により大幅縮小されており、特に動物実験が実施できない状況である。今年度は相当な遅れが予測される。
|
Strategy for Future Research Activity |
1、作成したcDNAを用いreal time PCRを実施する。具体的にはProx1、VEGFR3に加えLyve1、podoplaninなどリンパ管内皮細胞マーカーとCD31、vWFなど血管内皮細胞マーカーを比較する。2、FoxC2、Sox18などリンパ管内皮細胞発生過程で重要とされる遺伝子群の発現をチェックすることでダイレクト・リプログラムのメカニズムを解明する。3。3次元培養を用い、血管管腔構造からリンパ管への機能を有する管腔構造への誘導ができるのかを確認する。 動物実験については実験可能となり次第着手することとするが、万が一実験の遂行が不可能である場合は細胞を使用した実験を優先して実施する。
|
Causes of Carryover |
本学動物実験施設改修工事ならびに引き続きの新型コロナウイルスによる動物実験停止命令によって、動物実験に係る研究が一切できなかった。開始可能となった場合には早急に着手するが、できる見込みが現在ないため細胞を用いた実験を優先し実施していくことに変更する。
|