2019 Fiscal Year Research-status Report
HOXB9による抗癌剤耐性と分子標的治療薬感受性のメカニズムに関する検討
Project/Area Number |
18K08604
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
千葉 斉一 東京医科大学, 医学部, 准教授 (90348665)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | HOXB9 |
Outline of Annual Research Achievements |
①in vitroにおける抗癌剤・分子標的治療薬感受性メカニズムの検討 siHOXB9によるノックダウンや、TGFb recombinant投与によって、抗癌剤感受性の変化を検証したところ、HOXB9ノックダウンによって感受性は上昇し、TGFb recombinant投与によってそのReverse効果が確認された。またEMTマーカーやCD44、CD24、CD133などの細胞表面マーカーの変化を検証したところ、HOXB9ノックダウンによってEMT傾向が減少し、Stem Cell populationも減少を認めた。 以上よりHOXB9はTGFb経路を介してEMTを引き起こしStem Cell populationを増加させることで、抗癌剤耐性獲得に重要な役割を果たしていることが示唆された。
②切除検体におけるHoxB9とTGFb signature変動の検討 切除標本中のHOXB9とEMTマーカーやTGFb signatureの変動を検証したところ、ほぼすべての因子でHOXB9と相関関係を認めた。以上より臨床検体においてもHOXB9が抗癌剤感受性に重要な役割をはたしているかもしれないことが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
①in vivoの実験系の確立にやや時間を要している。具体的にはXenograft modelの確立に時間がかかり、全体のin vivoの実験が進んでいない。 ②術前化学療法を施行した切除検体からのRNA抽出の際に、腫瘍範囲の同定が困難な症例が続き、効率的にcDNAを作成できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
①in vivoの実験系においてはまず、Xenograft modelの数を減らして様々な実験を進める。 ②切除検体の実験においては、腫瘍範囲の同定を当院病理医とも相談の上効率的に行えるよう努力している。
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Causes of Carryover |
切除検体からのRNA抽出に時間を要し、不十分なサンプルからのPCRを施行して結果が思うように得られず、PCR試薬を予定より多く消費してしまったため。
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