2018 Fiscal Year Research-status Report
Study of insulin signal activation by TIGAR in colorectal cancer microenvironment
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18K08634
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
鶴田 淳 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (00721961)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永坂 岳司 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (30452569)
眞部 紀明 川崎医科大学, 医学部, 教授 (50403572)
上野 富雄 川崎医科大学, 医学部, 教授 (70284255)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | TIGAR / 大腸癌 / インスリンシグナル |
Outline of Annual Research Achievements |
1「大腸癌臨床検体におけるTIGAR遺伝子のCopy Number Variant (CNV)、メチル化解析による分類と臨床病理学的因子・予後の検討」:ヒト大腸癌cell line(DLD-1,SW48,SW480,CaCo2,RKO,WIDR)においてTIGAR-promoter領域に認めるCpG islandのメチル化の有無の検討を行ったところ、明らかなメチル化は確認出来なかった。しかしPilot studyとして実臨床で得た大腸癌検体を用い、Cell lineと同部位のTIGARメチル化解析を行ったところ、正常大腸粘膜組織16検体においてTIGAR-promoter領域のメチル化割合が全て5%未満であった。一方、腫瘍組織16検体ではTIGAR-promoter領域のメチル化割合が5%以上であったのは2例(2/16=12.5%)と、10-20%の大腸癌においては明らかなメチル化を認めているため、引き続き大腸癌組織を用いて検討を継続する予定である。 2「進行大腸癌根治手術症例のTIGAR発現と生存期間の解析」:StageⅡ/Ⅲ大腸癌根治手術200例の病理学的検体を用い免疫染色にてTIGAR発現を解析し、長期予後との関連性を検証する。現在、条件設定が終了した時点である。 3「TIGARによる細胞増殖に関するin vitro実験」:TIGAR mRNA発現は、DLD-1,SW48,HCT116,HCT116 p53-/-,HT29,WIDRはほぼ等しく、それに対してCaCo2、RKOは相対比2倍以上であった。次いでCaCo2、HCT116、HCT116 p53-/-を用いてTIGAR siRNAにおける細胞増殖実験を行ったところ、CaCo2、HCT116においては統計学的有意差をもって細胞増殖が抑制された。HCT116 p53-/- では明らかな増殖抑制は認められなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
①大腸癌臨床検体におけるTIGAR遺伝子のCopy Number Variant (CNV)、メチル化解析による分類と臨床病理学的因子・予後の検討:2018年度は大腸癌組織1000余例を用いるための当院における倫理委員会への申請手続きに時間をかける必要があった。この時間は当初より推定範囲内であり、現在倫理委員会の承認は既に取得しており、今後はメチル化解析を順次行う予定である。 ②進行大腸癌根治手術症例のTIGAR発現と生存期間の解析:2018年度はヒト大腸癌検体に対して適切なTIGAR抗体の選択および免疫組織学的検索における至適条件の設定に時間を要した。またヒト大腸癌組織におけるTIGAR染色に対する倫理委員会承認を取得するための手続きを行なった。現在準備段階が終了し、次年度は解析を行う予定である。 ③TIGAR遺伝子を抑制するマイクロRNA (miRNA) 群を用いたヒトCell lineとマウスモデルでのTIGAR 遺伝子ノックダウンによる腫瘍増殖抑制効果の検討:TIGAR siRNAでの解析によるpilot studyが終了し、ヒト大腸癌cell line各種のTIGAR発現の違いを把握できた段階である。今後は適切なCell lineを抽出し、miRNAを用いての腫瘍増殖抑制効果の検討を行なってゆく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
①大腸癌臨床検体におけるTIGAR遺伝子のCopy Number Variant (CNV)、メチル化解析による分類と臨床病理学的因子・予後の検討:現在までのところ、pilot studyにおいて実臨床検体にてTIGARの明らかなメチル化を認める所見を得ており、引き続き大腸癌組織1000余例の検討を行う予定である。 ②進行大腸癌根治手術症例のTIGAR発現と生存期間の解析:条件設定が終了したため、今後は当院で手術施行し生存分析が終了しているStageⅡおよびⅢ大腸癌200例の手術検体を用いて免疫組織学的検討を行う予定である。 ③TIGARによる細胞増殖に関するin vitro実験、TIGAR遺伝子を抑制するマイクロRNA (miRNA) 群を用いたヒトCell lineとマウスモデルでのTIGAR 遺伝子ノックダウンによる腫瘍増殖抑制効果の検討:ヒト大腸癌cell lineでのTIGAR発現の解析が終了したため、今後はヒトTIGARをターゲットにmiRNAによるTIGARのノックダウン効果の検討を行う予定である。また我々はマウスの大腸癌モデルにおいて腫瘍細胞におけるTIGAR発現の亢進をすでに確認している。そこで同マウスモデルを用い、miRNAによるTIGARのノックダウンを行い、その腫瘍抑制効果を検討する予定である。
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Causes of Carryover |
初年度(2018年度)は計画した研究の倫理申請やパイロットスタデイなど準備に費やされた部分が大きかった。次年度は研究を成熟させるために時間と費用を多く費やす予定であることが、次年度使用額が生じた理由である。
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