2019 Fiscal Year Research-status Report
食道原発神経内分泌癌における分子生物学的サブクラスの同定と治療標的分子の探索
Project/Area Number |
18K08642
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
奥村 知之 富山大学, 学術研究部医学系, 講師 (10533523)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嶋田 裕 京都大学, 薬学研究科, 客員教授 (30216072)
藤井 努 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (60566967)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 食道神経内分泌癌 / 神経内分泌腫瘍 / マイクロRNA / 遺伝子発現 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本神経内分泌腫瘍研究会多施設共同プロジェクト研究として「食道原発神経 内分泌癌におけるマイクロ RNA 発現プロファイルを用いた分子 生物学的サブクラスの同定と治療効果予測分子マーカーセットの 探索」を開始した。 これは根治手術が施行され食道原発神経内分泌癌と診断されている症例を対象にFFPEブロックからRNAを抽出しマイクロアレイを用いてマイクロ RNA 発現を解析する研究である。 アンケート調査にてJNETS参加26施設から合計70例の登録見込みであったが、実際の登録が遅れているため研究終了予定を2019年3月31日から2021年3月31日に延長し富山大学IRBにて変更申請が承認された。これまでに12施設から36例が登録された。目標症例の51.4 % にとどまっているが、これ以上の集積は困難と判断し2019年12月時点で登録を終了した。CRFに基づいて予後解析を行ったところ術後早期再発例と無再発例とで5年生存率がそれぞれ92.3%および13.7%と明らかな差を認め切除後の予後の二極化が確認でき遺伝子発現解析によって分子生物学的サブクラスの同定が可能になることが期待された。 全症例の正常部・癌部組織からRNAを抽出しクオリティーチェックを行ったところ18症例の癌部、16症例の非癌部から高純度のRNAを回収できた。このうち癌部18検体、非癌部として純度の高い5検体のMixの合計19検体を2632遺伝子搭載のマイクロアレイを用いてmiRNA発現を網羅的に解析した。予後と相関する発現変動分子の絞り込みを進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初のアンケート調査にてJNETS参加26施設から合計70例の登録見込みであったが、実際の登録が遅れているため研究終了予定を2019年3月31日から2021年3月31日に延長し富山大学IRBにて変更申請が承認された。これを受けて登録予定施設への呼びかけを行ったものの2019年12月時点で目標症例の51.4 %にとどまっており、これ以上の集積は困難と判断し2019年12月時点で登録を終了した。2020年1月に上記サンプルからRNA抽出を終了し2020年4月にマイクロアレイ解析を終了した。
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Strategy for Future Research Activity |
得られたマイクロRNA発現の網羅的解析結果を用いて予後と相関のある変動分子を絞り込む。また、当科にて樹立した食道NEC細胞株を用いて標的分子の分子生物学的機能解析を進める。
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Causes of Carryover |
多施設共同研究としてサンプル収集を進めたが、症例登録が遅れたため、RNA抽出と網羅的遺伝子解析が次年度にずれ込むため、次年度使用額が生じた。
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Research Products
(1 results)