2018 Fiscal Year Research-status Report
膵・胆道癌早期診断を目指した十二指腸液exosome中バイオマーカーの開発
Project/Area Number |
18K08648
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
高畑 俊一 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (50437779)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 隆生 九州大学, 医学研究院, 准教授 (20372766)
森 泰寿 九州大学, 大学病院, 助教 (50632642)
貞苅 良彦 九州大学, 大学病院, 助教 (80784503)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 胆道癌 / セネセンス / マイクロRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
膵液中、及び十二指腸液中にはexosomeの存在すら報告されておらず、未知の領域であり、特に膵液は非常に強力な消化液として知られており、今まで分子マーカー検索に不向きと言われてきた。既に多くの十二指腸液、膵液、胆汁サンプルを当研究室では保管している。同サンプルから各々exosomeの抽出を試み存在を証明し、その安定性を検討することを目標とした。最終的には十二指腸液サンプルでのexosome抽出、内包される蛋白質、RNA、DNAの抽出を目標とした。 既に当研究室で採取、保存してきた多数の胆汁、膵液、十二指腸液中exosome 由来RNA・蛋白質の発現解析、DNA の変異解析を行いスクリーニングに耐え得る分子マーカーを同定している。さらにプロスペクティブに十二指腸液を採取し、膵、胆道癌高危険群同定、及び早期癌の診断精度を検証する。既に当研究室では胆汁中、膵液中のexosome 抽出に成功しており、exosome の安定性についての検証も終えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成28年度に胆汁中のmicroRNA抽出を試みた。特に胆道癌発癌高危険因子である膵胆管合流異常に注目して、術前のERC下に採取した胆汁からRNAを抽出し、microRNAの定量を行った。以前我々は膵液を用いてmicroRNA解析を行ってきており、同様の方法を用いて解析を行ったが、胆汁では同様の手技ではRNAの抽出は困難であった。そこで胆汁中のエクソソーム解析を行うこととした。エクソソームの証明としては①電子顕微鏡で小胞の確認、②ナノ粒子トラッキング解析(Nanosight)、③エクソソームマーカー解析(CD63, etc)が必要であり、胆汁を用いた解析で安定して①②③を再現性を以って示すことができた。また当研究室では胆汁・膵液中exosomeの抽出に成功し報告した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30 年度から、検討サンプルとは別にサンプル集積を継続しプロスペクティブスタディを開始しておく。同定された新規分子マーカーを2 重盲検でサンプル解析を行う。平成30 年度から平成32 年度には集積されたサンプルからexosome を抽出し、これまでの結果に基づき、早期癌の診断精度を検討する。
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Causes of Carryover |
研究はおおむね順調に進展しており、計画的に使用している。今後は、研究に必要な機材や抗体の購入、人件費に使用する予定である。
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Research Products
(1 results)