2019 Fiscal Year Research-status Report
Signal crosstalk between TGF-beta and Hippo-pathway in pancreatic
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18K08651
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
近本 亮 熊本大学, 病院, 准教授 (10419640)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 洋光 熊本大学, 病院, 助教 (80625773)
岡部 弘尚 熊本大学, 病院, 非常勤診療医師 (40573621)
橋本 大輔 熊本大学, 病院, 非常勤診療医師 (80508507) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 膵癌 / YAP / TAZ / TGF-beta / 抗がん剤抵抗性 |
Outline of Annual Research Achievements |
保有する膵癌細胞株8株でYAP/TAZの発現状態をwestern blotting法で確認したところ、肝癌細胞株同様にTAZ優位(TAZ>YAP)の発現パターンを8株中7株で呈していた。AsPC-1細胞株ではYAP=TAZ程度の発現状態であった。Smad4の発現についてもwestern blotting法で確認したところ、Smad4発現あり(MIAPaca2, PANC-1, PK59, PK8)とSmad4発現なし(AsPC-1, KLM-1, S2-VP10, S2-013)の株があり、以降の実験にはAsPC-1, KLM-1, MIAPaca2, PANC-1, PK59を用いることとした。まずは、YAP/TAZのノックダウン、ノックイン実験を行い、Smad signalの変化を確認したが、定常状態におけるYAP/TAZの発現変化は、Smad signalの変化に対して影響を与えなかった。そこで、TGF-β添加条件でのYAP/TAZのノックダウン、ノックイン実験を行ったところ、YAP/TAZのノックイン条件下ではTGF-β刺激によるSmad3のリン酸化が促進されることを同定し、さらにE-cadherinの低下が促進されることを突き止めた。すなわちYAP/TAZの高発現膵癌細胞株に腫瘍環境からのTGF-β刺激がEMTを促進している可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2016年4月の熊本地震による実験施設および多くの試薬が被害を被ったため、予定していた実験の再スケジューリングを要したが、その後プラスミドによるYAP/TAZ強制発現系とsiRNAによる発現抑制系の作成が順調に進んだためやや遅れている程度まで回復した。
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Strategy for Future Research Activity |
YAP/TAZ強制発現系とsiRNAによる発現抑制系を用いて細胞内Smadシグナルの変化や細胞増殖能や浸潤能へ与える影響をMTT assayやinvasion assayを用いてcontrolと比較検討する。Hippo-pathwayとTGF beta- signalのクロストークがEMTに関与している基礎的実験結果が得られているため、今後nude miceを用いたxenograft modelで転移・浸潤能についても検討を行い予定である。
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Causes of Carryover |
(理由)医局内保管の試薬、消耗品を使用することができたため。 (使用計画)試薬、消耗品の購入費に充てたいと考える。また、最新の研究情報を得るため、及び、研究成果発表のための学会出張旅費にも充てたいと考える。
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