2018 Fiscal Year Research-status Report
Cryopreservation of hiPS-derivd hepatic progenitor cells and application to acute liver failure treatment
Project/Area Number |
18K08662
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
白水 泰昌 関西医科大学, 医学部, 講師 (20279186)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ヒトiPS細胞 / 肝細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトiPS細胞をActivin A treatmentにより内胚葉へと誘導後、増殖能を維持したまま肝前駆細胞へと効果的に誘導を行うためにAFPおよびKi67発現に着目して分化誘導実験を行なった。既報のfeedre細胞を用いる方法ではなくサイトカインおよび阻害剤を組み合わせることで、より効率的に短期間で増殖能を有する肝前駆細胞の誘導を行なった。definitive endoderm誘導効率はFoxa2・Sox17・CXCR4、hepatic progenitorの誘導効率はAFP・ASGPR1の遺伝子発現をRT-PCR、タンパク発現をFACS解析によって評価した。FACS解析によれば、4日間のActivin treatmentによりdefinitive endoderm誘導効率は80%以上で、その後6日間での肝前駆細胞への誘導により80%以上のAFP発現細胞を誘導可能であった。このAFP陽性細胞は高いKi67発現を示し、約10-20%がすでにASGPR1陽性を示していた。このAFP陽性細胞を回収し、feeder free conditionで維持培養を行なった。サイトカインと阻害剤を組み合わせることで、まだ条件検討が十分ではないが増殖能および肝前駆細胞の発現型を維持しながら長期培養が可能であった。またこれらの細胞を継代培養することに成功したが、現段階では徐々に肝前駆細胞特異的な遺伝子発現が低下していくため、さらなる条件検討と培養基剤の工夫が必要である。さらに移植実験に用いるために、この長期培養している肝前駆細胞を凍結保存し、解凍後の細胞viabilityを評価した。解凍後のrecoveryは良好であったが、培養経過とともに肝前駆細胞の形態は変化し、徐々に増殖能は低下していき、肝前駆細胞特異的な遺伝子発現も低下することから、さらなる条件検討が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
凍結保存後の細胞viabilityが不十分なため、その改善法を検討している。
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Strategy for Future Research Activity |
増殖能を有するヒトiPS細胞由来肝前駆細胞を凍結保存方法を工夫してそのviabilityを向上させ、肝不全マウスモデルに対し移植実験を行う。凍結保存方法の改善が不十分であれば、約10日間の分化工程で作成した増殖能を有するヒトiPS細胞由来肝前駆細胞と約20日間の分化工程をへて作成したより成熟したヒトiPS細胞由来肝細胞をそれぞれ直接回収し移植実験に用いてその長期成績を検討する。
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