2020 Fiscal Year Research-status Report
Liquid biopsyと腫瘍生検の遺伝子変異パターンによる直腸癌治療の最適化
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18K08663
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
長谷川 傑 福岡大学, 医学部, 教授 (10362500)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 岳史 日本医科大学, 医学部, 准教授 (50307948)
吉田 陽一郎 福岡大学, 医学部, 准教授 (70580265)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 大腸癌 / 遺伝子変異 / リキッドバイオプシー |
Outline of Annual Research Achievements |
大腸癌患者における手術・化学療法・放射線療法を施行した計約250名のリキッドバイオプシーを経時的に採取した。1名につき4~5ポイントの治療経過中の経時的サンプル採取を施行した。また、デジタルPCRによる解析は約800サンプル施行し、次世代シーケンサーを用いた解析は約30サンプル施行した。治療前後の遺伝子変異の量的・質的変化を解析することにより治療の効果や転移再発を起こす可能性を評価している。それらの結果から局所進行直腸癌に対する治療の最適化を行う。 放射線療法施行者は絶対数が少ないため現状では十分なサンプル数に届かず、放射線療法施行者のサンプル採取を引き続き継続的におこなっていく。今後は、治療開始前のNGS解析の結果から術前化学放射線療法が奏効する可能性の低い症例を同定する計算式を開発する。 治療開始前及び治療開始後の経時的なccfDNAを用いて術前化学放射線療法が奏効する可能性の高い症例を同定する方法を開発する。 また、化学療法や手術施行例との相違を検討し、治療に特異的な遺伝子変異の経時的変化があるのかどうかについて検討を行う予定である。 また、AIを用いた解析も導入して、ステージ・治療法・病理学的因子などを用いて予後予測可能因子を検討していく。 また、新型コロナウイルス感染症の影響により一部の試薬が入手困難になっており、一部の実験系の進捗に影響が出ています。供給不足が解消次第、滞っている部分を進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
放射線療法施行者の数は不十分なため継続的なサンプル採取を要するが、その他の手術や化学療法症例は十分にデータが蓄積できたため、現在BRAF遺伝子についての論文をScientific Reportに提出し、リバイス中である。 現在、さらに論文を執筆中であり、最終的には4本の作製を目指している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も継続的に大腸癌に対する放射線治療を施行した患者のリキッドバイオプシーを行い、順次解析をすすめていく。 BRAF遺伝子についての論文をすでに提出しリバイス中で、現在KRAS遺伝子についての論文を作成中である。今後はNRAS遺伝子の論文も作成予定であり、各治療法ごとに検討を行い、結果が揃い次第、発表を行っていく。
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Causes of Carryover |
放射線治療例の集積が遅れているため。 また、2020年度は新型コロナウイルス感染症により一部の試薬の入手に時間がかかっていること。
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