2019 Fiscal Year Research-status Report
Lgr5スプライシングバリアントに着目した大腸癌の新規治療開発のための基礎研究
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18K08678
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高橋 秀和 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (10528508)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 大腸癌 / 癌幹細胞 / 化学療法耐性 / バイオマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
臨床大腸癌検体を用いたタンパク分析の結果、全長型Lgr5に共役する分子として、syntenin-1を同定した。130例の大腸癌切除検体の免疫染色を行った結果、syntenin-1は単独で5年全生存率は低発現群:高発現群=97.8%:63.8%(p=0.001)、5年無再発生存率は低発現群:高発現群=92.4%:61.7% (p=0.001) で、syntenin-1高発現群で有意に再発率が高く生存率が低かった。大腸癌細胞株sw480を用いshRNAを用いて検討したところ、L-OHPに対する感受性は有意差に上昇した (p<0.05)。そこでこのメカニズムを解明するため、RNAseqを行った。IPA解析にてPGE2シグナルに強い影響があることが示唆された。PGE2シグナルは抗炎症作用に強く関与する。既にCOX-2阻害薬であるセレコキシブが臨床で消炎鎮痛剤として使用できる。大腸癌細胞株sw480, CaCO2において、同薬剤とL-OHPの相乗効果を認め、これは三次元培養においても同様の結果であった。Lgr5がsyntenin-1を介してPGE2シグナルを活性化し、化学療法耐性に寄与している可能性が示唆されたものである。本研究の成果はBritish Journal of Cancer誌に投稿し、アクセプトされた。Lgr5の関連分子であるDCLK1についても同様に解析を並行して進めてきた。shDCLK1を細胞株に導入し、下流のシグナルを解析したところ上皮間葉転換に非常に重要な役割を果たしていることが示唆され、また、臨床検体を用いた免疫染色の結果から強力なバイオマーカーである可能性が示唆された。本成果はCarcinogenesis誌にアクセプトされた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Lgr5を直接標的とすることは現時点では困難であるが、大腸癌においてバイオマーカー並びに治療標的となりうる複数のシグナル経路と標的分子を同定し得ている。
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Strategy for Future Research Activity |
標的分子の蛋白そのものの増減を細胞内で解析するための新しいスクリーニング系を立ち上げている。今後は、今回得られた標的に対する小分子化合物のスク リーニングを行うことで創薬へ繋げてゆくフェーズにあると考えている。また本方法を用いてp53を標的とする創薬を先行して行なっている。
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[Journal Article] DCLK1 integrates induction of TRIB3, EMT, drug resistance and poor prognosis in colorectal cancer2020
Author(s)
Makino S, Takahashi H, Okuzaki D, Miyoshi N, Haraguchi N, Hata T, Matsuda C, Yamamoto H, Mizushima T, Mori M, Doki Y.
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Journal Title
Carcinogenesis
Volume: 14:41(3)
Pages: 394-396
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Syntenin-1 promotes colorectal cancer stem cell expansion and chemoresistance by regulating prostaglandin E2 receptor2020
Author(s)
Kazuya Iwamoto, Hidekazu Takahashi, Disuke Okuzaki, Hideki Osawa, Takayuki Ogino, Norikatsu Miyoshi, Mamoru Uemura, Chu Matsuda, Hirofumi Yamamoto, Tsunekazu Mizushima, Masaki Mori, Yuichiro Doki, and Hidetoshi Eguchi
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Journal Title
British Journal of Cancer
Volume: ー
Pages: ー
Peer Reviewed