2020 Fiscal Year Annual Research Report
The functional analysis of LRRFIP1 in cancer infiltration, metastasis, and chemoresistance.
Project/Area Number |
18K08696
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大塚 英郎 東北大学, 大学病院, 講師 (50451563)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深瀬 耕二 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (00578677)
元井 冬彦 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (30343057)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 膵癌 / 抗癌剤感受性 / LRRFIP1 |
Outline of Annual Research Achievements |
LRRFIP1(GCF2)は、Dishevelledとの相互作用を介してWnt signalのactivatorとして機能、癌細胞の上皮間葉転換(EMT)を促進すること、転移形成に深く関与することが明らかにされている。さらに、膵癌臨床検体でLRRFIP1は正常組織との境界、いわゆる”invasion front”で高発現していることから、癌微小環境において細胞外基質との相互作用より、その悪性化に関与していることが示唆される。本研究では、そのWntを介したEMT促進機構より、抗癌剤投与時の薬剤感受性メカニズムにどのように関与するか、明らかにすることを主要な目的として研究を行った。 これまでの研究により、膵癌細胞でLRRFIP1をSiRNAにより発現抑制することで、ゲムシタビン感受性が上昇することが明らかとなった。また、そのメカニズムとして、ゲムシタビン投与によりJNK (c-Jun N-terminal kinase)及びc-Junの活性化が増加することで、アポトーシスが誘導されていることを明らかにした。これらの知見をもとに膵癌細胞株を5種類に増やして、LRRFIP1の発現抑制によりゲムシタビン感受性が増強するか確認した。予想通り全ての細胞株でゲムシタビン添加によりアポトーシスが誘導され感受性が増加していることが確認された。また、LRRFIP1発現抑制細胞における、ゲムシタビン添加時の、JNKおよびC-Jun活性化メカニズムについて詳細な検討を行った。ゲムシタビン 添加時のJNKおよびC-Jun活性化にJNKおよびC-Jun活性化が阻害されることが明らかとなった。以上の結果より、LRRFIP1は、WntおよびEMTを制御することで、SAPK/JNK signalを抑制することで、ゲムシタビン感受性を低下させていることが、強く示唆された。
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[Journal Article] Silencing of LRRFIP1 enhances the sensitivity of gemcitabine in pancreatic cancer cells by activating JNK/c-Jun signaling.2021
Author(s)
Shuhei Kawasaki, Hideo Ohtsuka, Yoshihiro Sato, Daisuke Douchi, Masaki Sato, Kyohei Ariake, Kunihiro Masuda, Koji Fukase, Masamichi Mizuma, Kei Nakagawa, Hiroki Hayashi, Takanori Morikawa, Fuyuhiko Motoi, Michiaki Unno
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Journal Title
Pancreatology
Volume: 21
Pages: in press
DOI
Peer Reviewed