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2018 Fiscal Year Research-status Report

PAI-1阻害化合物による新たな癒着予防法の探求

Research Project

Project/Area Number 18K08724
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

河津 聡  東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (80633685)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 齋木 佳克  東北大学, 医学系研究科, 教授 (50372298)
安達 理  東北大学, 医学系研究科, 准教授 (30375092)
秋山 正年  東北大学, 大学病院, 講師 (80526450)
Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
KeywordsPAI-1阻害薬 / ウサギ / 癒着 / 胸骨正中切開
Outline of Annual Research Achievements

初年度は主にウサギの縦隔内癒着モデルの作成を行った。モデル作成方法は、胸骨正中切開にて心嚢を開放した後、心嚢内を5分間擦過、最後に血液を散布して心膜を閉鎖することで、均一で十分な強度の癒着作成が可能になった。開始当初は胸骨下の癒着は作成されるものの、心嚢内の癒着がほとんどない状態であったが、心嚢内への血液散布と心膜を可及的に閉鎖することでその問題は解決された。モデルの生存率は術中死亡を除けば100%で、感染もない。手術中に4例(16例中)の死亡があったが、気胸、心タンポナーデによる死であり、手技の改善とともに死亡率は減少傾向にある。
また、癒着の評価方法に関しても検討し、評価は心拍動下に両側開胸による左右心嚢内の評価、Sacrifice後に心臓と胸骨を一回にして摘出し、胸骨下の癒着をそれぞれ個別に評価する方法を確立した。具体的には心嚢内の左右および横隔膜面、胸骨下の4点に関して評価を行う。また胸骨下の癒着に関しては鈍的剥離できない癒着の周囲にマーキングをして癒着をはがしたのちにその面積を評価する方法をとっている。
今後の予定としては、本年度中にPAI-1阻害薬経口投与群とコントロール群の比較実験を行い、同時に局所投与の効果を同様のモデルを使って確認する。
また、病理組織学的に癒着の測定を行う予定で、HE染色による炎症性細胞浸潤の程度の評価、EM染色による繊維化の厚みの評価、FGFの発現の評価を行う予定としている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

初年度は癒着モデルの作成、モデルの安定化を行った。初年度中に本実験を開始することも検討していたが、モデルの精度を十分に高め、その他の評価項目を十分に検討して、2019年度中に本実験を終了できる計画を立てることができた。

Strategy for Future Research Activity

初年度でモデルは確立されたため、本年度からは本実験を行う。本実験はPAI-1阻害薬経口長期投与群(4週間)と、短期投与軍(1週間)、コントロール群にそれぞれ10羽ずつ割り当てて、比較実験を行う。
同時に局所投与方法を検討する。現時点で検討しているのはPAI-1阻害薬をゲル化して縦隔内に散布する方式で、その方法に関しては、PAI-1阻害薬の提供元と協議したうえで進めていく方針としている。
また病理組織学的に癒着、繊維化の評価を行い、FGFの発現やマクロファージの抑制による抗炎症作用を免疫組織学的に評価する予定としている。
最終年度に国際学会での発表および論文化を予定している。

Causes of Carryover

効率的に研究を行った結果、次年度使用額が生じたが、引き続き本研究の消耗品購入に充てる。

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Published: 2019-12-27  

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