2019 Fiscal Year Research-status Report
多層性血流制御ステントによる解離性大動脈瘤治療のための流体力学的基礎研究
Project/Area Number |
18K08750
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
鈴木 佑輔 東北大学, 医学系研究科, 助教 (70791698)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 信 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (20400418)
齋木 佳克 東北大学, 医学系研究科, 教授 (50372298)
高瀬 圭 東北大学, 医学系研究科, 教授 (60361094)
熊谷 紀一郎 東北大学, 大学病院, 講師 (80396564)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | MFM / 大動脈解離 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はB型慢性大動脈解離に対する新たな治療法の開発を目指し、大動脈解離モデルの疑似血管と拍動流モック循環回路を用い、多層性血流制御ステント留置前後の変化を、流体力学的に解析することである。具体的に解離腔内の血流パターンや圧、流速の測定と解析を行う。また分枝を含む際の血流動態を観察する。現在疑似血管の作製に習熟した分担研究者の太田らと共にシリコンとPVAを駆使して解離血管モデルを作成した。 今後の予定は疑似血管を人工血液を充填した拍動流循環回路に組み込む。多層性血流制御ステントを留置する前後で血行動態の解析を行う。解析手法としてはあらかじめ解離腔側に細径の側溝を作製しておき、そこから極細径光ファイバ圧センサを搭載したカテーテルを挿入し、解離腔内の多点で圧の測定などを行う。同時に超音波装置で血流測定を行う。また、カラードプラ法により血流の可視化も合わせて実施する。また、偽腔内にあらかじめ微粒子を混合しておき、ステント留置前後での粒子の動態をCCDカメラで撮影し3次元的血流パターンを記録する。代表者が研究を統括し、全ての実験に関与する。実験結果の評価や考察については、全員が参加した研究ミーテイングの場で討論し、客観的に解析を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
解離血管モデルの作成にあたり原料となるシリコンとPVAがなかなか入手できなかったことやモデルを作成する業者がすぐに見つからなかったこと。また解離血管モデルが複雑な形態であり、作成までにかなりの時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の予定は疑似血管を人工血液を充填した拍動流循環回路に組み込む。多層性血流制御ステントを留置する前後で血行動態の解析を行う。
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Causes of Carryover |
本研究の根幹となる解離血管モデルの作成に要したため。
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