2018 Fiscal Year Research-status Report
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18K08756
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
森 大輔 大阪大学, 医学系研究科, 特任助教(常勤) (90735185)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷岡 秀樹 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (10815509)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 低侵襲内視鏡的細胞移植術 / 剣状突起下アプローチ / 至適細胞移植時期 |
Outline of Annual Research Achievements |
具体的内容: (1)内視鏡的細胞移植術の実施可能性;内視鏡システムおよび胸骨ケント牽引鈎およびオリジナルのU字フックを作成・準備した。大動物はブタを用い全身麻酔下に、剣状突起下を縦切開し縦隔にアプローチしポートを留置した。右胸腔もしくは心窩部から内視鏡を挿入し、ビデオ補助下に心嚢を切開し術野を確保した。細胞の噴霧は既存のスプレーデバイスおよび飛散防止バルーンを用いて左心室前壁に噴霧することができた。(2)至適治療時期の検討;ヌードラットラットの左前下行枝を結紮し、心筋梗塞モデルとして用いた。心筋梗塞誘発後3日目、7日目、14日目、28日目に脂肪組織由来間葉系幹細胞移植を実施した。移植後は1日目、3日目、7日目、それ以降は毎週心エコーにて心機能を観察した。安楽死時に心臓標本を採取し、今後組織学的解析や遺伝子・タンパク解析の予定である。 意義・重要性: (1)オリジナルのU字フックを作成したことで術野展開が非常に良好となり、手術の実施可能性を十分に確認することができた。近年虚血性心筋症に対する低侵襲バイパス手術もロボット補助下に完全内視鏡的に実施されるようになって来ており、その技術との併用も十分に可能と考えられる。(2)心筋梗塞後の治療介入時期が心機能の改善度に影響することがわかった。心臓標本の組織学的解析、遺伝子解析を行う予定である。また生命予後にたいする治療介入時期の影響を検証する必要があると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究課題は予定通りに進んでおり、現在大きな問題は無いと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)2019年度は内視鏡的移植術を用い、虚血性心筋症モデル大動物に脂肪組織由来間葉系幹細胞移植し有効性の評価を行う。(2)心臓標本の解析を行い治療反応性の違いの原因を考察する。また治療後の生命予後を評価するために、治療後長期間動物を観察する。
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Causes of Carryover |
想定外の支出・雑費が少なかったため次年度使用額が生じた。動物実験に多く費用がかかることが予想されるので、物品費に充填して使用を考えている。
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