2018 Fiscal Year Research-status Report
免疫抑制性酵素IDOに着目した悪性胸膜中皮腫に対する新規免疫療法の開発
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18K08787
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
田川 哲三 九州大学, 大学病院, 助教 (90419557)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊川 剛二 独立行政法人国立病院機構九州医療センター(臨床研究センター), その他部局等, 呼吸器外科医師 (30627261)
平井 文彦 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (70645407) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 悪性胸膜中皮腫 / 免疫療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度は、当院での悪性胸膜中皮腫患者のデータベースを用いて、臨床病理学的因子および予後の解析を行った。血清C反応性蛋白(CRP)値を血清アルブミン値で割った値(CRP/albumin ratio, CAR)と予後に相関を認め、CAR高値群が全生存期間、および無再発/無増悪生存期間に関する予後不良因子であること、多変量解析にてCARが手術、化学療法などの治療後の患者において独立した予後不良因子であることが明らかとなった。これらのことは、炎症、免疫および栄養学的因子が悪性胸膜中皮腫の悪性度、予後と相関することを示唆している。 次にこれらの患者のうち、手術を施行された患者の切除検体において、腫瘍細胞におけるIDO1の発現を免疫染色にて評価し、臨床病理学的因子・予後との相関をすることとした。現在、腫瘍細胞上のIDO1発現の評価方法を確立中である。 マウスを用いた実験では、マウス悪性胸膜中皮腫モデルを作成し、腫瘍細胞および胸水中の腫瘍細胞を分離した。これらの腫瘍細胞上のIDO1発現の評価方法を確立中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
悪性胸膜中皮腫患者の切除検体は、腫瘍細胞に化学療法などの修飾が加わっていることもあり、免疫染色による評価方法が難しく、確立できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
悪性胸膜中皮腫患者のうち、化学療法施行前の検体を用いて、IDO1免疫染色の条件設定を行い、評価・解析を行う予定である。マウス中皮腫モデルにおいてもおいても腫瘍細胞、胸水中の腫瘍細胞のIDO1免疫染色を行い、解析を行う予定である。
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Causes of Carryover |
理由:当初予定していたIDO1の免疫染色の実験が当該年度では終わらなかったため。 使用計画:当初予定していたIDO1の免疫染色の実験を次年度も引き続き行う為に必要な抗体を、次年度繰越金50000円で購入する。
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