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2018 Fiscal Year Research-status Report

尿中exosomeのmicroRNA分析による受動喫煙者の早期肺癌検診方法の開発

Research Project

Project/Area Number 18K08797
Research InstitutionInternational University of Health and Welfare

Principal Investigator

石川 成美  国際医療福祉大学, 医学部, 教授 (60232253)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 高後 裕  国際医療福祉大学, 大学病院, 教授 (10133183)
Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywordsmicro RNA / exosome / lung cancer screening / smoking
Outline of Annual Research Achievements

Exosomeは正常の細胞からも出されている100nm大のmiRNAを含有した小胞で、組織・臓器における細胞間情報伝達を担っている。悪性腫瘍の病態では、癌細胞から分泌されたexosomeが遠隔臓器細胞に取り込まれ転移のniche形成をしている。肺がん診断においては、exosomeのmicroRNA(miRNA)分析の有用性が、最近報告されるようになってきた。簡便で有効性の高い新しい肺がんの検診方法を開発する目的で、これまで報告された血中exosome分析ではなく、尿中exosomeのmiRNAの有用性を検証する。
既に研究分担者 安藤 航・植松崇之は、血中だけでなく尿中のexosomeを抽出することに成功している。尿中から単離したexosomeを、乳癌ではmiRNA-21、前立腺癌ではmiRNA-34aを用いたPCR法でがん患者を発見する研究が進行している。
本研究では、肺がん患者と、対照群として大学病院の非担がんの人間ドック受診者につき、喫煙歴や受動喫煙被曝情報などと、尿中exosomeのmiRNAの分析から症例対照研究を行う計画である。今年度は本研究計画につき、臨床症例を扱う施設(国際医療福祉大学病院)の倫理審査を申請し、承認を得て、研究を開始した。
肺がんおよび肺がん疑いで診療した21例から承認を得て血液・尿検体を採取、分離した血清と尿を-80℃で保管した。対象とできたのは、2例の非がん病変(肉芽腫)と19例の肺がん、うちわけは16例が腺癌、3例が扁平上皮癌。16例が切除可能な肺がんで、うち1例は早期の上皮内癌、3例は遠隔転移を有する進行肺がんである。また、喫煙状況は、6例が現喫煙、6例が非喫煙、5例が過去喫煙、4例では受動喫煙の状況にあった。これらの背景と検体数が揃った段階で解析が始まるmiRNA測定結果の分析を行う予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

施設の倫理審査申請と承認、対象の組み入れと検体採取は、ほぼ計画通り進んできている。また、分担研究者の施設での exsomeの単離、RNAの抽出、PCRによるmicro RNAの検出に関しても、研究対象以外の検体を用い、手技的な問題を解決しながら、安定した結果が得られるように、繰り返している。

Strategy for Future Research Activity

今後は、臨床的に肺がん・肺がん疑いとされる症例の登録、検体採取を引き続き行う。喫煙症例、非喫煙症例はある程度、蓄積されてきているが、受動喫煙の環境ある対象例がすくないため、さらなる症例の蓄積を必要としている。また現時点では手つかずの検診・ドック受診者への説明同意の獲得に向けた準備を進め、検体採取を実施していく。こうして蓄積した症例から検体の採取を行い、研究分担者の研究施設で行われるmiRNA測定を推し進めることで、解析に足るデータの蓄積を進めていく予定である。

Causes of Carryover

被験者からの検体が、ある一定量に達してから、一度に多くの処理と測定を行うことが、安定して信頼性の高い結果を得るために肝要なことであることから、消耗品の購入の多くを次年度に振り分けたため。消耗品を購入して、使用する予定である。

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Published: 2019-12-27  

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