2018 Fiscal Year Research-status Report
ブドウ糖初期分布容量を指標とする体液評価法の確立と敗血症治療への応用
Project/Area Number |
18K08845
|
Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
橋場 英二 弘前大学, 医学部附属病院, 准教授 (10374844)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 敗血症 / ブドウ糖初期分布容量 / 体液量評価 / 心臓前負荷 |
Outline of Annual Research Achievements |
以前の我々の研究でブドウ糖初期分布容量(IDVG)は、心臓前負荷の一指標として敗血症を含む様々な病態で有用である可能性が示唆された。2016年のSurviving Sepsis Campaign Guideline(SSCG 2016)では初期蘇生で30ml/kgの輸液の施行が推奨されているが、一方で過剰輸液のマイナス面も指摘されている。ブドウ糖初期分布容量は輸液の負荷時のみならず、漏出した体液の血管内へのrefilling状態の指標としても有用である。そこで、敗血症初期治療からその後の治療までtotalの敗血症輸液管理におけるIDVGの有用性を検討するために臨床研究、動物実験を計画した。 平成30年度の計画は、敗血症の初期治療時の輸液反応性と IDVG の関係の検討であった。しかし、臨床研究法の施行のため新規の臨床研究の開始が大幅に遅れてしまっている。一方で上記動物実験の研究成果、「敗血症時のIDVGの変化」については、パリで開催された第31回ヨーロッパ集中治療医学会総会で発表し、有意義な議論、助言が得られた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
臨床研究法の施行により、新規開始となる臨床研究については審査準備までに大幅な時間が必要となった。そのため、臨床研究ができずにいるため。
|
Strategy for Future Research Activity |
臨床研究の推進と共に、動物実験を遂行する。内容:豚敗血症モデルにおいて血管収縮薬の IDVG への影響の検討 [方法]エンドトキシンによる豚敗血症モデルを作成し、ノルアドレナリンによる昇圧(NA群,5 頭)、バゾプレッシンによる昇圧(Vp群,5 頭)、コントロール(5頭)の3群の実験を行う。
|
Causes of Carryover |
本年度は臨床研究法施行に伴い審査準備に時間を要したため、研究が遅延した。 そのため、臨床面での研究実施ができず、経費の執行が保留となった。 次年度以降、臨床研究開始した際に必要となる薬品購入に使用する予定である。
|
Research Products
(2 results)