2018 Fiscal Year Research-status Report
呼気プロポフォール連続測定の臨床使用のための基盤研究
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18K08867
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
増井 健一 昭和大学, 医学部, 講師 (20303430)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 呼気プロポフォールモニタ |
Outline of Annual Research Achievements |
全身麻酔薬プロポフォールの呼気濃度を測定するたに本研究で用いるモニタ機器は、2017年秋にその測定機能部分が完成していたが、その後に発売された測定精度の高いセンサの組み込み等により追加開発が必要となった。共同研究者によりプロポフォール濃度測定部分の開発が2018年秋に完了した。人からのデータ収集の前に、当初予定していなかった気化プロポフォールを含む気体の発生器と全身麻酔器を用いた人を対象としない実験を計画した。発生器の開発の後、全身麻酔器による人工呼吸条件の影響を調べた。人の肺では血液内と肺内でプロポフォールが移動するが、実験では人の肺の代わりに人工呼吸器のチェックのためのテスト肺を用いたため条件はin vivoでの人工呼吸とは異なるが、全身麻酔器内の人工呼吸回路に送る新鮮ガスの流量と一回換気量が、気体中のプロポフォール濃度の測定値に影響することが明らかとなった。理論的にはin vivoでも同じ傾向になると考えられ、2019年度中にデータ収集予定である。in vitroの研究成果は2019年6月のヨーロッパ麻酔学会(Euroanaesthesia 2019)で発表予定である。新鮮ガス流量、一回換気量は全身麻酔中に変更することがあるため、人を対象とした研究にて新鮮ガス流量および一回換気量の影響を調べる必要がある。 2019年にさらに呼気プロポフォールモニタの改良を加え、2019年4月より人を対象とした研究データの収集を開始し、順調にデータを収集している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
呼気プロポフォールモニタの追加開発が必要となり、その期間が一年以上に及んだため、人を対象とした臨床研究のデータ収集開始が遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床におけるデータの収集を進める。2018年度に複数研究の倫理委員会承認を得ており、新たな研究協力者も募った。研究協力者による追加プロポフォールモニタの開発も進んでいるため、本年はデータ収集を進め、順次解析を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
データの収集が遅れているため、予定していたプロポフォール血中濃度測定用理化学消耗品等の購入を行わなかった。また、呼気濃度及び血中濃度データが揃ったら使用する予定のデータ解析用コンピュータの購入を行わなかった。2019年度にはこれらを研究費で購入する予定である。
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