2019 Fiscal Year Research-status Report
呼気プロポフォール連続測定の臨床使用のための基盤研究
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18K08867
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
増井 健一 昭和大学, 医学部, 講師 (20303430)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | プロポフォール / 呼気モニタリング |
Outline of Annual Research Achievements |
今回の研究において具体的に明らかにしようとしていることは(1)呼気濃度と血中濃度の相関とばらつき、(2)血中濃度変化に対する呼気濃度変化の追随性、(3)人工呼吸器の換気条件の影響、(4)呼吸回路内の呼気採取位置の影響、(5)呼吸回路内に吸着したプロポフォールの影響である。 2020年4月現在、(4)と(5)については、呼気プロポフォール発生器および麻酔器の人工呼吸器を用いた実験により検証し、現在論文執筆準備中である。(1)、(2)については患者さんにご協力頂き測定した呼気プロポフォール濃度測定および採血を行い、現在、血中プロポフォール濃度の測定結果を検証している。データ解析終了後、論文執筆を行う。 また、肝臓切除で肝動脈および門脈系の血流を一時的に遮断する症例において、呼気プロポフォールモニタリングの有用性を調査している。血流遮断により呼気濃度が上昇し、中間解析により血流再開後は速やかに血中濃度が減少することがわかっており、呼気濃度が血中濃度の上昇を示しているかどうかは今後の解析により明らかとなる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の根幹をなす呼気プロポフォールモニタの開発が初年度に遅れたことから、データ収集開始が遅くなったが、2019年度のデータ収集は順調に進展した。
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Strategy for Future Research Activity |
患者さんからの呼気濃度測定の収集が終了している研究については、今後解析を進める。データ収集が進行している肝切除症例でのデータ収集は、COVID-19の影響による診療制限がある程度解除されたら再開する。計画している「換気条件の呼気濃度測定に対する影響」を調べるもう一つの研究についても、今後、診療が落ち着き次第再開の予定である。
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Causes of Carryover |
プロポフォール濃度測定のため消耗品の購入、薬物動態モデル作成のためのコンピュータの購入が予定より遅れているため、次年度に使用予定である。
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