2019 Fiscal Year Research-status Report
一酸化炭素中毒の病態解明と水素ガス吸入による新規治療法の確立
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18K08889
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
藤田 基 山口大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (50380001)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鶴田 良介 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (30263768)
小田 泰崇 山口大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (40397998) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 一酸化炭素中毒 / オリゴデンドロサイト / HMGB1 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度は、ラットCO中毒モデルにおいて、CO中毒作成直後、1,3,5,7,14日後の脳組織の変化をオリゴデンドロサイトにおけるHMGB1の局在に注目して検討を行った。CO中毒直後から3日後にかけて、脳梁部のオリゴデンドロサイトの多くに細胞質へのHMGB1発現を認めた。その後5,7日後にかけて細胞質のHMGB1の発現は減少したが、14日後には再度増加を認めた。細胞質へのHMGB1の発現は細胞の壊死と関連しており、CO中毒により急性期および亜急性期にオリゴデンドロサイトの壊死が生じることが示された。 また、治療群として、水素ガス投与群の実験を開始した。令和2年度には脳組織の変化の解析を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
CO中毒モデルを確立できたため、来年度は治療群の解析を行う予定としており、おおむね順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、治療群である水素ガス吸入群の実験を開始できているため、脳組織の変化の解析を行うとともに、効果的な治療方法の確立を行う予定である。
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Causes of Carryover |
消耗品用の研究費が少額残ったため、来年度の消耗品代に充てる予定である。
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