2023 Fiscal Year Annual Research Report
An Empirical Study of Safe Exclusion of Acute Myocardial Infarction Based on High-Sensitivity Troponin and Risk Prediction Scores in the Emergency Department
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18K08902
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
岩田 充永 藤田医科大学, 医学部, 教授 (10799464)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八谷 寛 藤田医科大学, 医学部, 教授 (30324437)
寺澤 晃彦 藤田医科大学, 医学部, 教授 (30399597)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 高感度トロポニン / 非ST上昇型心筋梗塞 / 診断精度 / システマティックレビュー / ネットワークメタアナリシス |
Outline of Annual Research Achievements |
高感度心筋トロポニン(hs-cTn)を用いた欧州心臓病学会(ESC)の迅速ルールアウト・ルールインプロトコールでは、0時間と1時間の採血(0/1-h)、0時間と2時間の採血(0/2-h)、0時間と3時間の採血(0/3-h)の3つのアルゴリズムが提唱されており、非ST上昇型心筋梗塞(NSTEMI)の診断に広く用いられている。しかし、上市されたhs-cTn測定法の中でどれがより優れるかは明らかでない。今回我々はこの比較精度について系統的レビューを行った。2023年末まで文献データベースを検索し、救急外来でNSTEMIが疑われた患者に、ESCのルールアウト/ルールインプロトコールで2つ以上の測定法を比較した完全ペアデザイン診断精度研究を適格とした。適格性、データ抽出、バイアスリスクについては二重評価で行った。診断精度のネットワークメタ解析を用いて統合し、証拠の確実性はGRADEで評価した。全7測定法を含む9件の前向き研究(11報告)を採用した。ECS 0/1-hアルゴリズムは全検査法が高感度であり(要約点推定:98.1%-100%)、近年導入のポイントオブケア用検査法が最も高感度であったが、特異度はそこまで高くなく(94.7%-98.0%)、他より優れる検査法はなかった。不完全参照基準によるバイアスを調整後も同様であった。ECS 0/2-hアルゴリズムも同様な感度(97.9%-99.4%)、特異度(96.4%-97.5%)であったが、比較データは限られていた。ECS 0/3-hアルゴリズムについても比較データは限定的だった。ECS 0/1-hアルゴリズムのルールアウト/ルールインプロトコールは、検査法に拘わらず高感度であった。NSTEMIではない患者を安全に除外する目的では、より新しい検査法がより優れている可能性があるが、検証が必要である
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