2018 Fiscal Year Research-status Report
Novel ischemic therapy targetting post-free radical molecules
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18K08955
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
森岡 基浩 久留米大学, 医学部, 教授 (20295140)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
広畑 優 久留米大学, 医学部, 教授 (40218863)
折戸 公彦 久留米大学, 医学部, 助教 (50597408)
吉富 宗健 久留米大学, 医学部, 助教 (80529462)
青木 孝親 久留米大学, 医学部, 講師 (70330842)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 脳梗塞 / 神経細胞障害 / フリーラジカル |
Outline of Annual Research Achievements |
我が国の脳卒中患者は今後も増加の一途をたどることが予想され現在でも要介護4/5の40%を占めている。脳卒中の7-8割は脳梗塞でありさらに高齢化に伴い重篤な脳塞栓症が増加している。こういった現状と我が国の医療費の高騰を考慮すると脳梗塞治療成績を向上させ後遺症を軽減させることは喫緊の課題といえる。 活性酸素を代表とするフリーラジカル障害は脳虚血神経細胞障害の主病態の一つであり、捕捉消去作用を持つ脳梗塞治療薬の研究開発は数多く行われてきた。しかしながらフリーラジカルの存在は極めて短時間でありラジカル後の障害反応は速やかに進行してゆくがその後の細胞障害ステップに対する治療薬は有効なものがないのが現状である。このフリーラジカル反応により発生する分子反応のうち細胞障害の主体となるのは、強力な細胞毒性アルデヒドである4-ヒドロキシノネナール(HNE)であることが明らかとなっている。 今回我々は熊本大学薬学部と共同開発にてこのHNEを強力に消去する新規ヒスチジン誘導体カルノシンヒドラジド(CNN)(水溶性、血液脳関門通過型)を開発した。本研究ではこのCNNが実験的脳梗塞/脳虚血神経細胞障害に対し保護的効果をもち臨床的に治療薬として用いる事ができる可能性について研究を行っている。この薬剤は現時点で血液中に溶解し血液脳関門も通過する事が明らかであるので虚血性神経細胞障害に抑制効果が見られれば将来的に臨床的に有効な薬剤となり脳梗塞による後遺症の軽減につながると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1)熊本大学薬学部におけるCNN(カルノシンヒドラジド)の合成は現時点で安定して供給できる状況となった。これに合わせて熊本大学薬学部においては神経細胞に起源をもつPC-12細胞の細胞障害抑制実験を行っている。PC-12にHNE (ヒドロキシノネラール)を250 microM暴露によりフリーラジカル暴露による細胞障害と同様の病態を再現しMTT-assayにより評価すると細胞死が60-65%得られるというデーターを得た。現在更にCNNによる細胞障害の抑制効果を薬剤濃度を変えて安定したデーターを得るべく研究を行い30mMであれば十分な抑制効果が得られる事が明らかになった 2)現在研究員と大学院生により砂ネズミ一過性脳虚血が作成され病理学的検討が可能となり免疫染色のシステムも構築できた。sham control animalにて海馬CA1錐体細胞層の神経細胞の評価領域と正常神経細胞評価方法を一定にし、脳虚血による神経細胞の障害が細胞数にして95% +/- 4% 程度であることが安定して得られるようになった。 3)薬物投与による神経細胞障害抑制効果を確認中である。実験動物に量を変えたCNNを投与し動物の体温変化に十分注意しながら虚血を作製し神経細胞死の状況を検討したところ20mg/kgの虚血前5分投与で神経細胞死抑制が見られ驚く事に100mg/kg虚血後投与でも60%の細胞死抑制効果が認められた。当初は安定したデーターが得られていたが神経細胞効果が減少する傾向にあるためその原因を検討したところCNN の溶解後の不安定さがその原因であることも判明した。 4)新たな脳梗塞モデルとしてラットの中大脳動脈一過性閉塞モデルを作成中である。こちらは熊本大学第2薬理学教室にてその技術を習得し現在久留米大学にて再現性を確認しているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
1)今後は新たな脳梗塞モデルとしてラットの中大脳動脈一過性閉塞モデルを作成中である。こちらは熊本大学第2薬理学教室にてその技術を習得し現在久留米大学にて再現性を確認しているところであるが先ほどの海馬の神経細胞死とはメカニズムが異なるためにこのモデルと海馬の神経細胞死のモデルと両方で効果が見られれば臨床的な有効性の可能性がまた一段と強くなると予想される。 2)海馬の神経細胞死モデルでの細胞死抑制効果が100%に到達していない事からその他の薬剤との併用治療も考慮すべきではないかと考えている。その候補としてはできればすでに人に使用されている薬剤を用いたいと考えておりフリーラジカル補足剤としてedarabon、さらに麻酔薬であるbarbiturateなどを候補に挙げている。
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Causes of Carryover |
理由:論文校正及び掲載費が予想以上に必要であったため計画通りの使用ができなかったため
使用計画:未使用額を含めて初年度購入予定であった解析用のパーソナルコンピューターの購入を予定している
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[Journal Article] Leptomeningeal carcinomatosis following neoplastic cerebral aneurysm rupture: a case report.2019
Author(s)
Koga M, Aoki T, Negoto T, Makizono T, Sugi K, Fujimori K, Kajiwara S, Komaki S, Yoshitomi M, Sugita Y, Morioka M.
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Journal Title
World Neurosurg.
Volume: pii: S1878-8750(19)30469-3.
Pages: 0469-3.
DOI
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[Journal Article] Leakage sign for acute subdural hematoma in clinical treatment.2019
Author(s)
Yamamoto M, Orito K, Nakamura Y, Takeshige N, Yoshitomi M, Takeuchi Y, Uzu H, Takasu O, Abe T, Tanoue S, Uchiyama Y, Morioka M.
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Journal Title
Acta Neurochir (Wien).
Volume: 161(2)
Pages: 233-238.
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Neuroprotective effects of a novel carnosine-hydrazide derivative on hippocampal CA1 damage after transient cerebral ischemia.2019
Author(s)
Noguchi K, Ali TFS, Miyoshi J, Orito K, Negoto T, Biswas T, Taira N, Koga R, Okamoto Y, Fujita M, Otsuka M, Morioka M.
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Journal Title
Eur J Med Chem.
Volume: 163
Pages: 207-214
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research