2019 Fiscal Year Annual Research Report
Positron emmission tomography study of dopamine release by subthalamic nucleus and pallidal stimulation in Parkinson's diseae model rats.
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18K08966
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
杉山 憲嗣 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (00235904)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅川 哲也 浜松医科大学, 医学部, 特任助教 (00469917)
野崎 孝雄 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (10598494)
間賀田 泰寛 浜松医科大学, 光尖端医学教育研究センター, 教授 (20209399)
難波 宏樹 浜松医科大学, 医学部, 教授 (60198405)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | パーキンソン病 / ドパミン受容体 / 視床下核 / 淡蒼球 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、我々が過去に行ってきた、パーキンソン病に対する脳内ドパミン受容体と脳深部刺激術の脳内ドパミンに及ぼす変化とダイナミズムをラットのパーキンソン病モデルを用いてさらに解明する事である。 今までの我々のラットモデルでの研究では、内側前縦束(MFB)破壊モデルでは、作成4週間後に一旦D2受容体の結合能が高まり、その後、6ヶ月後では低下に向かうという、臨床でのパーキンソン病と同様の経過が認められた。一方、基底核破壊モデルでは、このようなup-regulationは認められず、こちらのモデルは、むしろ臨床での脳血管性パーキンニズムなどにより近い、というのが我々の結論であった。MFB破壊モデルでのup-regulationがいつ頃から生じてくるのかを解明する事が、今回の研究課題の1つである。さらにこれに脳深部刺激を加えた場合のドパミン受容体変化を観察する事が2つめの本研究の目的である。我々の臨床でのPET研究では、パーキンソン病患者に視床下核刺激術(STN-DBS)を施行すると、側座核や尾状核などで有意なドパミン放出が認められ、さらにドパミントランスポーター(DATRP)を測定すると、症状優位側と対側の尾状核腹側部のDATRP密度と運動症状の改善度との間に有意の相関が生じており、STN-DBSがこれらの箇所でのドパミン放出を促進しており、それが運動症状の改善に関与している事が強く示唆されている。このドパミン放出の原因を我々は、STN背側を走行しているドパミン神経線維が刺激されているのではないかと推測している。しかしながら、臨床的に同等の運動改善効果を認める淡蒼球(GPi)周囲には、ドパミン神経線維は走行しておらず、STNと異なった機序が存在する可能性が示唆される。そのため、パーキンソン病モデルにてSTNとGPiに刺激を加えた再のD2受容体変化の異同を測定する。
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Research Products
(6 results)