2018 Fiscal Year Research-status Report
オキシヘモグロビンは神経活動を修飾する;脳スライスのシナプス活動と血管径の対比
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18K08976
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
石黒 雅敬 札幌医科大学, 医学部, 助教 (30404586)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長峯 隆 札幌医科大学, 医学部, 教授 (10231490)
成松 英智 札幌医科大学, 医学部, 教授 (70295343)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | パッチクランプ |
Outline of Annual Research Achievements |
ウシヘモグロビンを亜ジチオン酸ナトリウムを使用して還元させたのち、4℃の状況下で、4時間ずつ4回の透析をすることにより、オキシヘモグロビンの作成している。 作成したオキシヘモグロビンはマイナス80度の冷凍庫で保管している。 保管したオキシヘモグロビンは、毎月1回の割合で、20倍に希釈されたものを、分光光度計を用いて測定し、オキシヘモグロビンの変化を観察している。これまでのところ、マイナス80度で保存したオキシヘモグロビンは、ほぼメトヘモグロビンへの変化は認められないことが確認されたが、マイナス20℃では1週間ほどでメトヘモグロビンに変化が開始されているという知見を得ることができた。 マイナス80度で保存されたオキシヘモグロビンを用いて、ラット脳スライス海馬CA1の錐体細胞をホールセルによるパッチクランプにより、刺激間隔を10秒と20秒で、抑制性後シナプス電流の30μMのオキシヘモグロビンによる変化を観察している。刺激間隔が10秒では見られず、20秒で見られたオキシヘモグロビンによる変化がシナプス前によるか、シナプス後によるのかを、paired pulse刺激で現在、観察しているところである。
実験結果を学会、ジャーナルで発表するには至っていないが2018年10月10日から13日に仙台で行われた日本脳神経外科学会に参加し、他施設のくも膜下出血後の脳血管攣縮の研究状況の情報を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
パッチクランプを施行し、抑制性シナプス伝達のオキシヘモグロビンによる影響を観察した。
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Strategy for Future Research Activity |
オキシヘモグロビンによる抑制性シナプス伝達ではシナプス前か後かの決定を刺激を変化させることにより、今後観察する予定である。 また、興奮性シナプス伝達についても試薬が準備出来次第取り掛かる予定である。
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Causes of Carryover |
機器交換が間に合わず、購入に至っていなかった。 今後、実験の合間で時間がある時期に購入、切り替えをしていく予定である。
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Research Products
(1 results)