2019 Fiscal Year Research-status Report
視床下核刺激のパーキンソン病モデルサルに対する微細運動改善効果は薬剤に勝るか
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18K08991
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
浅川 哲也 浜松医科大学, 医学部, 特任助教 (00469917)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 憲嗣 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (00235904)
野崎 孝雄 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (10598494)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | パーキンソン氏病 / 脳深部電気刺激 / 粗大運動 / 微細運動 / PET計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は既定の研究計画により、以下の研究を行った。 (1)我々の既に提案した行動判定テストによるOMS原則[Oはobjectification(客観化)を意味し、なるべく客観的なテストを開発、使用すること;Mはmulti-purpose(多目的化);Sはsimplification(簡略化)]を活用し、微細運動を計測するためのgripping test を開発し、人間のパーキンソン氏病(PD)患者とサルモデル両方共に検証を行った。多数の計測を行って、これらのデータは現時点で解析されている。現在のpreliminaryな結果と以前発表した論文の結果と少し異なったので、その原因を調べている。(2)以前の実験を継続し、FDG-PETやH215Oなどのトレーサを用いて、陽電子放出断層撮影(PET)を行った。計測中では、PDサルモデルのHand reaching test (FRT)による手運動の脳活性を脳深部電気刺激(DBS)オン・オフ、薬剤オン・オフで計測し、各条件下での脳活性の差異を比較し、DBS及び薬の脳内の賦活されたエリアを同定した。そのデータは解析されている。我々の研究の目的は基底核を中心とした神経回路が手運動、及びDBSによる変化を確認し、その結果はPD状態での手指運動制御の神経回路及び薬とDBSでの影響を理解できる。これらの成果は、OMS原則に従って、現行している評価方法よりもっと良い次世代の行動判定テストの開発、及び現在行われているSTN-DBS治療に対してより効果的な刺激法に関する知見を提供し、治療ガイドラインの作成の際に有用となり得る。(3)その他、論文リストに記載した慢性疲労症候群のサイトカイン変化(https://doi.org/10.1186/s12967-019-1948-6)など他の研究もサポートした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度までに行った研究は、交付申請書に記載した研究の目的及び研究計画の通りに、おおむね順調に進展している。昨年度開発したHand reaching testとGripping testを活用し、多数の計測を行った。更に異なった条件下でのPET計測も行った。現在はデータ解析を行っている
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Strategy for Future Research Activity |
(1)本年度の実験を継続し、sample sizeを拡大し、もっと確実なevidenceを取得することができる。 (2)解析したpreliminaryなデータと以前の結果と少し異なったので、この原因を究明する。 (3)データを解析し、論文を作成する。
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Causes of Carryover |
患者のデータ,動物の行動判定テスト及びPET計測のデータを解析中。現在のpreliminaryな結果と以前発表した論文の結果と少し異なったので、その原因を調べている。
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