2019 Fiscal Year Research-status Report
Functional MRI and diffusion MRI analysis of motor function plasticity and networks utilizing machine learning.
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18K09005
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
丹下 祐一 順天堂大学, 医学部, 准教授 (60296853)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和気 秀文 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 教授 (50274957)
中島 円 順天堂大学, 医学部, 准教授 (50317450)
新井 一 順天堂大学, 医学部, 教授 (70167229)
田中 聡久 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70360584)
菅野 秀宣 順天堂大学, 医学部, 先任准教授 (90265992)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 脳可塑性 / 拡散MRI / 機能MRI |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では後天的に行われたタスクに対する習熟度に応じた脳構造および脳賦活部位の変化について、MRI画像を用いて解析することによって、脳の可塑性を解明することを主たる目標としている。 本年度は脳可塑性の代表例として言語機能に着目し、バイリンガルの第2言語獲得機序および関連領域が言語機能可塑性に関与するとの仮説に基づいて、評価検討を行った。被検者を日本人のモノリンガル12名, 日本語/英語バイリンガル32名(早期バイリンガル 17名:海外渡航時0-6歳、後期バイリンガル 15名:海外渡航時7歳以上)に分類し、3TMRIで得られた各言語課題聴取時のfMRIのBOLD信号変化をSPM12で解析した。更にConnectome mapperでDTIを解析し、関心領域間のstructural connectivityを評価した。モノリンガルは日本語課題で、左側頭葉の限局したBOLD信号上昇を認め、また同時に楔前部等のdefault mode network相同領域に広範なBOLD信号低下を認めた。バイリンガル両群は英語課題時にモノリンガルと比較し、右被殻および両側上側頭回の高いBOLD信号を示した。後期バイリンガルは早期バイリンガルと比較し、英語課題時に右前側頭葉、左内側頭頂葉の高いBOOLD信号を示した。更に、早期バイリンガルはモノリンガル、後期バイリンガルと比較し、右被殻-中心前回のstructural connectivityが有意に高かった。脳の可塑性のメカニズムとして、第2言語獲得には、早期では被殻-皮質ネットワークの強化、後期では広範な皮質領域の使用が示された他、第1言語障害後の神経可塑性にも同様の機序が推測される結果であり、目的解明に有益であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では、運動能力に関する脳の可塑性を検証することを最終目標としているが、世界選手権出場クラスのアスリートと体操競技未経験の一般者では、運動に関する経験はもちろん、内容や程度の認識の差異が大きく、両者に共通する適当な運動タスクの確立が困難な状況となっている。代替の手段として、歩行や走行といった人間の基本的動作を刺激タスクとして解析を行っているが、運動に対する認識の部分のギャップを埋める必要がある。また、視覚空間把握課題および移動するカーソルに対する反応性を評価する運動反応性課題も計画していたが、MRI撮像中に施行することは困難であることが判明したため、運動反応性に対する異なった評価法が必要であると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、人間の基本的動作を主体とした運動タスクによる解析を継続するが、被検者間の過去の経験の差異を具現化するために、画像情報なしにイメージを行うタスクやモザイク画像のみによるタスクを確立した。これにより、各被検者のdefault modeを測定しうると考えている。また、運動反応性に関しては、センサーを用いた全身運動反応を見るほか、踏み台昇降を行った際の生理的パラメーターによるグループ分けを取り入れている。
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Causes of Carryover |
ビデオ撮像と編集システムおよびMRI室内対応プロジェクターに関しては、既存のシステムが引き続き利用可能であり、購入や維持費用の必要が無かった。また、運動反応性課題は特定のプログラムの作成を見送り、全身反応試験や生理的パラメーターを用いて代替としため、経費削減につながった。
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Research Products
(1 results)