2018 Fiscal Year Research-status Report
Identification of expression mechanism by comprehensive gene analysis of Moyamoya disease analogous vascular stenosis
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18K09008
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
村井 保夫 日本医科大学, 医学部, 准教授 (30287750)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 淳 金沢大学, 附属病院, 特任教授 (10307952)
亦野 文宏 日本医科大学, 医学部, 助教 (70557511)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | モヤモヤ病 / 内頸動脈瘤 / RNF / 遺伝子 / 内頸動脈狭窄 |
Outline of Annual Research Achievements |
RNF213は、もやもや病の原因遺伝子と明らかになった一方、もやもや病類似血管狭窄疾患におけるRNF213の意義は不明である。また、RNF213は日本人の2%に見られるが、血管狭窄発現因子は明らかになっていない。我々は、自己免疫疾患におけるもやもや病類似血管狭窄の病態を報告し、次世代シークエンサーやDNAアレイ遺伝子解析による病因解析を行ってきた。 これらの研究成果から、真のもやもや病と、もやもや病類似血管狭窄の遺伝子変異発現の相違に着目する必要性を見出した。 脳神経外科臨床医グループは、研究対象として、頭蓋内内動脈系狭窄性所見と内頸動脈瘤が確認された日本医科大学病院と共同研究施設での対象症例が140例ほどとなった。これらの臨床情報(原発疾患、発症年齢、身体所見、画像評価、検査所見等)リストを作成し、該当患者の登録を行なう。比較するコントロール集団として既知内頸動脈瘤の患者を対象とし、これについても臨床情報の収集を行なう。遺伝子情報の取得に関する説明文書は当院倫理委員会の審議を得、患者個々人から同意を得、血液を検体とすして採取を開始した。検体は連結可能匿名化し、ゲノムDNAを抽出することも開始している。 遺伝学解析グループは、得られた遺伝子は、頻度の高いRNF213遺伝子のp.R4859Kを来す遺伝子多型(c.14576G>A)について、多人数を迅速に遺伝子多型の分類ができるよう高感度融解曲線法を基盤とした解析系を構築する。続いて、RNF213は5,256アミノ酸、69エクソンからなる巨大遺伝子であり、RNF213遺伝子69エクソン全体で遺伝子変異をスクリーニングできる解析系を高感度融解曲線法を基盤とし開発すべく準備を開始した。最終的には、遺伝子多型解析でリスク型(GA, AA)でない方に対しては、RNF213遺伝子全体エクソンでの遺伝子解析を行いたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究対象とした、MRA, 3次元CT血管撮影、脳血管撮影を基にした頭蓋内内動脈系狭窄性所見と内頸動脈脳動脈瘤の遺伝子情報が140例ほど集積している。該当患者の登録が行われ、臨床情報(原発疾患、発症年齢、身体所見、画像評価、検査所見等)リストを作成した。これらの段階と症例数は当初の予定を超えた症例数で進捗している。比較するコントロール集団として既知内頸動脈瘤の患者を対象としているが、これも同様に集積している。献体のゲノムDNAを抽出も一部で終了している。このような状況から概ね順調に進捗していると判断した。 また、研究初年度であり、学術的価値から見た進捗状況に特記事項はない。
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Strategy for Future Research Activity |
予想される今後の研究課題としては、当初の予定を超えた症例数を集積することを目論んでおり、継続研究における倫理審査の追加、臨床データ解析の分類が挙げられる。平成31年度中に、研究継続に関する倫理審査を追加したい。また追加の症例群としては50例程度を想定しているが、時間、予算の制約もあるため、脳動脈瘤の発生部位、類もやもや病を基準に症例を限定する。
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Causes of Carryover |
該当なし
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