2019 Fiscal Year Research-status Report
手部・足部の変形疾患に対する3次元積層カスタムインプラントに関する基礎的研究
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18K09022
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
大木 央 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 講師 (10771074)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松峯 昭彦 福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授 (00335118)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 外反母趾症 / 母指CM関節症 / カスタムメイドインプラント |
Outline of Annual Research Achievements |
外反母趾用プレートについては、手術症例に合わせたカスタムメイドインプラント及びカッティングガイドの作成を5例に予定していたが、新型コロナウィルスの影響で2例が手術延期となっている。3例に対して術前CTと手術計画をもとにカスタムインプラントを作成し、実際の手術時に仮固定を行った。1例ごとに術中のメルクマールとインプラント作成時のメルクマールの修正や術創内での実際の操作性などを検討し、修正を加えている。これまでの検討でほぼ予定通りのカスタムインプラントとデバイスの作成が可能となっており、術前計画に沿った手術が再現できるようになってきている。今後の症例については、術前の計画に沿ったインプラント作成の再現性の検証を行っていく。さらにインプラント形成のために作成したCADモデルを利用し、3D-FEMモデルを作成し力学的シミュレーションを行う準備を進めている。適切な固定スクリューの位置や方向性もシミュレーションを行いつつ検討していく予定である。 CM関節用インプラントの作成に関しては、これまで6例でCADモデルを作成してきた。関節面形状のバリエーションが多く、基準点の設定や関節面とレースのためのプロトコール作りを進めている。これまでの研究で、当初全て金属で作成することを予定していたが、変形した関節面に金属インプラントを完全に適応させつつ関節可動域を維持することは難しいと考えられる。そのため、関節面にポリエチレンなどの軟性の素材が使用できないか検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
CM関節症のインプラントについては、適当な症例が得られずプロトコール作成に難渋している。外反母趾証に対するインプラントについてはサンプルインプラント及びデバイスの作成は概ね適切なプロトコールが作定できている。順調にCADモデルも得られており、予定していたFEMによる力学シミュレーションに移る準備ができている。
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Strategy for Future Research Activity |
外反母趾症に対するインプラントについては、症例を増やしインプラントとデバイスの作成、術野での設置の程度を高めていく。加えて今後の症例も加えながらCADモデルを基にしたFEMモデルを作成し、力学シミュレーションを行っていく。スクリューの設置方向、設置位置などを検討していく予定である。CM関節症用インプラントについてはインプラント作成プロトコールの確定とサンプルインプラントの術野での設置試験を行う予定である。
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Causes of Carryover |
補助事業の誠実な執行に努めた結果、当初計画より経費の使用が節約できたことにより未使用額が生じた。
当該未使用額を次年度に持ち越して追加の機器や消耗品等購入する。
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