2019 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
18K09025
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
安藤 圭 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (40566973)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 和克 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (00706294)
今釜 史郎 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (40467288)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 自己集合体ペプチドゲル / 骨形成 / 既存薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
『超高齢化社会』に突入した我が国では、骨粗鬆症性骨折のさらなる増加が予想される。骨粗鬆症性骨折は、骨脆弱性、骨再生能低下のために、遷延治癒、偽関節、手術治療を行っても、内固定に用いた金属脱転などが生じうる。近年、骨の再生を促進する手法として、骨芽細胞等の培養細胞や多血小板血漿を患部に移植する手法が試みられている。当該細胞足場としては、例えば、ゼラチンおよびコラーゲンに代表される細胞外基質が用いられているが、ゼラチンおよびコラーゲンは、材料の供給源となる動物等により用途が限定されるという欠点がある。これに対して、本研究で用いる完全合成の自己組織化ペプチドは生体環境に近い中性のpHで十分な強度を発揮し、高い生体安全性を発揮し得る。我々はこれまで移植細胞の足場(scaffold)と予測される自己集合体ペプチドゲル(SPG-178)の有効性を明らかにしてきた(科研費若手研究(B):平成25~26年、基盤(C):平成27年~29年)。本研究ではこれまでの細胞移植の足場の併用効果を検証し、骨再生に対し、臨床応用の段階まですすめることを目的とする。 SPG-178と既存の人口骨との併用効果を検証した。 ラット腰椎に対し、A製品+SPG-178、B製品+SPG-178、骨移植のみ、SPG-178+骨、を後側方に移植し、2か月間の経過をみたところ、A製品+SPG-178に有意な骨形成を認めた。現在、骨形成過程におけるSEM、PCRにより骨形成マーカー、骨芽細胞の形態変化を観察している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、本品との併用効果を確認でき、メカニズムを検証中である。
|
Strategy for Future Research Activity |
A製品のみでなく、既存の骨粗鬆症薬の局所投与における足場としての役割の検証も同時に行っている。
|
Causes of Carryover |
当初の計画より少し安価で入手できたため。
|