2019 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
18K09061
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
大和 雄 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教 (30397377)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | Cckbr / Bone quality / Apatite orientation / Hypochlorhydria / Bone evaluation |
Outline of Annual Research Achievements |
コレシストキニンB受容体(CCKBR)はG蛋白共役型受容体で、ペプチドであるコレシストキニン(CCK)の受容体であり、主に神経系に分布している。CCKBRノックアウトマウスの表現型は抗不安、疼痛および機械受容の閾値上昇など複数報告されているが、骨配向性についての報告は皆無である。今回CCKBR遺伝子ノックアウトマウスにおける骨配向性について調査したため報告する。 理研の凍結胚バンクを用いた近交系交配によってCCKBR遺伝子ノックアウトマウス(B6.129S4-Cckbr<tm1Tom>)およびそのワイルドタイプを作成した。9週齢および18週齢の雌を各5匹ずつ用いて比較検討した。各マウスを70%エタノール固定後に右大腿骨を全摘出し、定量的複屈折測定システム(WPA-micro, Photonic lattice)を用いたコラーゲン配向性の解析を行った。配向性の解析は大腿骨を長軸方向に10等分した各点において行った。 CCKBR遺伝子ノックアウトマウスの大腿骨骨幹部において骨配向性が9週齢および18週齢とも有意に低下しており、骨幹部中央で最も差が大きかった。また18週齢において大腿骨周囲径がノックアウトマウスで有意に小さかった。しかし、骨密度については両群間で9週および18週において有意な差は無かった。 骨配向性は骨密度とは異なった骨強度の評価尺度であり、骨質評価の一つと考えられている。CCKBRは末梢神経において機械受容の伝達を調節しており、そのノックアウトマウスでは機械受容の感受性が著しく低下する。今回CCKBRのノックアウトによって骨配向性の形成が有意に障害されていたことから、機械受容は良好な骨配向性形成において重要な働きをすると考える。 この結果をBONEに投稿するもRejectされている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
CCKBRの神経再生に関する役割についての検討は終了とし、CCKBRの骨配向性についての関わりについてまで研究を進めることが出来ているため。
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Strategy for Future Research Activity |
(1) コラーゲンの配向性マッピングと定量解析 (2) 力学試験による骨折リスク評価 (3) ナノインデンテーション法によるヤング率の解析と骨密度と配向性による多重相関解析 (4) 組織学的評価 (5) マイクロCTによる骨粗鬆症に関するBV/TV解析、さらにはOCYの配列などについての検討を追加で行っていく方針としている。
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Research Products
(1 results)
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[Journal Article] Lysophosphatidic Acid Precursor Levels Decrease and an Arachidonic Acid-Containing Phosphatidylcholine Level Increases in the Dorsal Root Ganglion of Mice After Peripheral Nerve Injury2019
Author(s)
Yuki Mihara, Makoto Horikawa, Shumpei Sato, Fumihiro Eto, Mitsuru Hanada, Tomohiro Banno, Hideyuki Arima, Hiroki Ushirozako, Tomohiro Yamada, Dongmin Xu, Ayako Okamoto, Fumiyoshi Yamazaki, Shiro Takei, Takao Omura, Ikuko Yao, Yukihiro Matsuyama, Mitsutoshi Setou
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Journal Title
Neuroscience letters
Volume: 17
Pages: 69-75
DOI
Peer Reviewed / Open Access