2019 Fiscal Year Research-status Report
全ての下肢荷重関節における運動器疾患とロコモ・介護度・運動機能との関連性
Project/Area Number |
18K09063
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
須藤 啓広 三重大学, 医学系研究科, 教授 (60196904)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 明展 三重大学, 医学系研究科, 講師 (10508526)
淺沼 邦洋 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (20378285)
明田 浩司 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (20422826)
竹上 徳彦 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (20727664)
長谷川 正裕 三重大学, 医学系研究科, 准教授 (40308664)
辻井 雅也 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (40444442)
若林 弘樹 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (50362687)
中村 知樹 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (50467362)
内藤 陽平 三重大学, 医学系研究科, 助教 (60647121)
刀根 慎恵 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (80763739)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ロコモティブシンドローム / 疫学調査 / 介護予防 / 運動器疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
ロコモティブシンドローム(ロコモ)の調査は2011年の第8回検診より開始しているため、第8回から2017年の第11回検診に一度でも参加した507名(男性178名、女性329名:平均年齢71.0±9.2歳)を対象として各種荷重関節の痛みおよび各種運動器疾患とロコモの関係について解析を行った。ロコモの定義はロコモ25を用いて7点以上をロコモと定義とした。ロコモの有病率は45.6%であった。荷重関節の痛みは腰痛、股関節痛、膝痛、足部・足関節痛を独立変数とし、運動器疾患については変形性脊椎症(LS)、椎体骨折(VF)、変形性股関節症(HOA)、大腿骨寛骨臼インピンジメント症候群(FAI)、変形性膝関節症(KOA)、外反母趾(HV)、骨粗鬆症(OP)を独立変数とした。ロコモの有無を従属変数とし、年齢、性別、BMIを調整してロジスティック回帰分析にて統計解析を行った。各疼痛の有訴率は腰痛が41.0%、膝痛が36.5%、股関節痛が9.1%、足部・足関節痛が8.3%であった。運動器疾患の有病率はLSが57.8%、VFが19.4%、HOAが6.0%、FAIが29.4%、KOAが41.3%、HVが32.0%、OPが20.8%であった。腰痛(p<0.001)、股関節痛(p<0.01)、膝痛(p<0.001)が、それぞれオッズ比(OR)2.86、3.34、3.51で有意にロコモとの関連性を認めた。さらに疼痛の数を独立変数、ロコモの有無を従属変数として解析を行うと、OR2.97にて有意にロコモと関連していた。また、運動器疾患ではKOAのみ(p<0.05)が有意にロコモとの関連性を認めた(OR=1.63)。以上の結果からロコモ予防には画像上の運動器疾患があろうとも疼痛を緩和させること、疼痛部位を減少させることが重要であることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り、令和元年の年末に第12回検診を行った。今後、データ入力を行い、解析を進める予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
第12回検診のデータ入力、管理を行い、各疾患とロコモとの関連性の解析を進めていく予定である。
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Research Products
(15 results)