2019 Fiscal Year Research-status Report
ゲノムワイドエンハンサー解析を用いたTWIST1の変形性関節症寄与メカニズム解明
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18K09065
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
長谷井 嬢 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (40636213)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺村 岳士 近畿大学, 大学病院, 講師 (40460901)
村川 泰裕 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, チームリーダー (50765469)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | TWIST1 / エンハンサー / ゲノムワイド |
Outline of Annual Research Achievements |
不死化ヒト軟骨細胞株(TC28)においてTWIST1を強制発現させ、LC-MSでTWIST1と結合するタンパク質を網羅的に測定した。また、TC28にAd-TWIST1-IRES-GFPを用 いてTWIST1を高発現させ、FACS ariaでGFP発現のある細胞だけをソートし、TWIST1高発現細胞株を集めてRNA抽出を行った。このサンプルを分担施設である理研HMC臨床オミックス特別ユニットへ送付し、共同研究の形で、CAGE法によりゲノムワイドにエンハンサー領域の検出を行った。この結果に基づき、近畿大学と共同でCAGEデータの解析と、インフォマティクス解析によりTWIST1関連エンハンサー領域候補の解析を継続している。また、Ad-TWIST1-IRES-GFP処理後のサンプルをマイクロアレイにかけて、遺伝子発現変化の情報も併せて整理している。TC28にMycタグを付加したTWIST1を強制発現したサンプルを用いて、Myc抗体でクロマチンIPを行い、バリデーション作業を行っているが、ChIP-qPCRでの検出を継続している。また、エンハンサー領域確認の為に、2つのguideRNAを用いてCRISPR-deletionにより特異的にエンハンサーの除去を行い、転写変化を観察予定としているが、現在ChIP-qPCRの作業を集中的に行っている。TWIST1のbinding sequenceがCANNTGであり、候補数が多く、絞り込みと検証工程の調整が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
最も重要であった、CAGE法によるゲノムワイド解析は終了しておりデーターベースは構築できている。しかしながら、検出データ量が膨大であるため、Ch-IPを用いた確認作業に相当の労力と時間を要しており、確認作業の為に予定よりも進行が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
TWIST1と結合し働く蛋白TEX10を同定できたので、ヒト軟骨細胞、TC28細胞株へTWIST1、TEX10をそれぞれあるいは共過剰発現を行い、抗タグタンパク質抗体を用いてChIPseqを行う。これにより複合体の結合で直接制御される領域を確定する。また、2つのguideRNAを用いたCRISPR-deletionによりエンハンサーの除去を行い転写への影響を観察する。ヒト正常, OA軟骨組織を用いてCAGE法によりエンハンサー変化を解析する。TWIST1過剰発現時のエンハンサー変化を比較する事で、OAへの関与も解析可能である。データベースに加えてマイクロアレイの結果も併せて絞り込みを行い、現在最も律速となっているエンハンサー候補の絞り込みを行う。
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Causes of Carryover |
実験系の変更検討が必要となり、次年度に使用する消耗品費として使用するため調整行った。
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