2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
18K09081
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
丸山 祐一郎 順天堂大学, 大学院医学研究科, 教授 (80181840)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
糸魚川 善昭 順天堂大学, 医学部, 准教授 (30771810)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 肩 / 酸化ストレス / 腱骨付着部 / 抗酸化剤 / 腱板 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度はラット腱板修復モデルを作成し、腱板断裂モデル作成後1週間で腱板修復させた後、抗酸化剤であるビタミンCとNアセチルシステイン(NAC)を内服させ、腱板修復後、組織学的解析、遺伝子学的解析、引張試験を行い、2つの抗酸化剤によって腱板修復を促進させることが出来るかを検討した。コントロールは修復だけ行い抗酸化剤を内服させないものとした。結果は、ビタミンC、NACともにコントロールと比べ腱板付着部の酸化ストレスマーカーとして用いられるDHE染色において蛍光強度の低下を認め、さらに組織学的評価から腱骨付着部再生に用いられるスコアリングを行った所、ビタミンC、NACともにスコアリングの上昇を認め、組織解析からビタミンC、NACともに酸化ストレスを抑制し、腱板付着部の再生を認めることが明らかとなった。引張試験においては有意差はないものの、コントロールと比べ、ビタミンC、NACともにstiffness、破断強度共に高い傾向にあった。さらにRTPCR検査においてはビタミンCではSuperoxide dismutase(SOD)1の上昇、NACはPRDX5の上昇がみられ、2つの抗酸化剤でも別の機序で酸化ストレスを低下させ、腱板修復部の再生を促進することが判明した。今回の研究は、現在英語論文作成中であり、今後は日本整形外科学会、基礎学会、アメリカ整形外科学会、国際肩肘学会などで発表してく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
抗酸化剤により腱板付着部再生を引き起こすことが証明されたため、おおむね順調に進展していると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の研究は現在論文作成中であり、American journal of sports medicineに投稿予定である。今後は抗酸化剤の臨床応用に向けた研究を始めていく予定である。
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Research Products
(16 results)